摩訶不思議(まかふしぎ)
「摩訶不思議」とは「非常に不思議や奇妙な事など、常識では考えられない出来事」です。後から考えても思わず頭を捻ってしまうような出来事を「摩訶不思議」と言い、様々な不思議な現象などで用いられます。”不思議”をさらに強調した表現ともされ、言葉の語呂良さからも敢えて「摩訶不思議」とする場合もあります。それではさらに詳しい解説をさせて頂きます。
摩訶不思議の意味とは
「摩訶不思議」の意味は以下の通りとなります。
(1)非常に不思議な事。とても奇妙な事。
(2)常識では理解できない事。言葉では言い表せられない事。
”摩訶”は「大きい」「偉大」「優れている」、”不思議”は「不可思議の略」「言葉では言い表せられない」「人間の思考や判断力では及ばない」「倫理的に非常識」「普通ではない」「怪しい」などで、あまりにも普通では考えられない状況が「摩訶不思議」です。ですから、普通の常識では理解できない事やとてもではないが信じられない奇怪な事、そして不可解な事件や出来事を「摩訶不思議」と表現します。良くあるのは、真夏の心霊現象や心霊写真に怪奇体験などを「摩訶不思議」と銘打ったり、他にも世界の不思議な景色や奇妙な絶景スポットなども同じように「摩訶不思議」とする事が多いです。ですから、神々しいような素晴らしい体験から、死を感じるような出来事、不気味な物音に悪夢など、本人が不思議や奇妙と感じれば何でも「摩訶不思議」となります。使い方は「摩訶不思議な体験」「摩訶不思議な経験」「摩訶不思議な事件」「摩訶不思議な人生」といった形が有名です。
摩訶不思議の由来
”摩訶”はサンスクリット語「maha」(マハー)の音写で、それに”不思議”を合わせて誕生したのが「摩訶不思議」です。文献としては、随筆家・市島謙吉の著書「春城随筆」(1926年)などに文言が記されています。
摩訶不思議の文章・例文
例文1.兄は3年以上も自室から出てこない引き籠りだが、唯一の趣味は全国各地の天気予報を調べる事で、どこにも出掛けないのに天気など何の意味があるのか全くの摩訶不思議である。
例文2.世界各地の摩訶不思議なスポットを巡るマジカルミステリーツアーがアフターコロナに組まれたら、金と暇を持て余す成金達が夢中で参加しそうだ。
例文3.これだけネットが普及しコンビニも全国各地に点在しどんどん便利になっているのに、庶民の生活は年々苦しくまた監視社会だから息苦しくもあり、この窒息するような閉塞感に包まれるのは摩訶不思議で仕方がない。
例文4.某携帯会社の〇ポイントをダメポイントと真顔で読んだ同僚は、ストレスが原因で入院したがゆっくり安静が出来ずにベッドの上でもパソコン片手に仕事をしているが、それでも上司や部下からまったく心配や評価もされず、実に摩訶不思議としか言いようがない。
例文5.感染者が少ない時は今後は増えると危機を国民に煽り、増えてきたら今度は心配しないでと鎮める役目を担い、大病院の医師や専門家は揃いも揃ってトリックスターのようで私のような凡人には、一体本心はどうなって欲しいのか理解に苦しむ摩訶不思議なテレビに出たがりのおのぼりさんにしか見えない。
奇妙や不思議として「摩訶不思議」を使った例文です。
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摩訶不思議の会話例
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ちょっとこの空の景色! 摩訶不思議じゃない?
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確かに不気味ねー。雲って、こんな形にもなるんだ? それより、ちゃんと前を向いてよ、事故したらどうするの!
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大丈夫だって。俺は運転には自信があるんだよ。
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先月交通事故を起こした人が言うセリフじゃないわよ。それこそ摩訶不思議!
ドライブをしている最中の夫婦の会話内容です。
摩訶不思議の類義語
「摩訶不思議」の類義語には、「非日常」「不思議」「ミステリアス」「異常」「奇想天外」「突拍子もない」「奇奇怪怪」「不可解」などの言葉が挙げられます。
摩訶不思議の対義語
「摩訶不思議」の対義語には、「日常」「日常茶飯」「平素」「平常」「普通」「いつも通り」などの言葉が挙げられます。
摩訶不思議まとめ
「摩訶不思議」は非常に不思議といった意味で、奇妙な出来事や普通では考えられない事に遭遇した際に使われます。その中でも心霊体験や恐怖現象、不思議な景色などで「摩訶不思議」とする事が多く、それぐらいおかしな出来事を表現した言葉となっています。