敬服(けいふく)
「敬服」とは「相手を高く評価する尊敬の念」です。社会に出ると自分よりも優秀な人が多く驚くばかりで、時には本当に素晴らしい能力を秘めた人と出会うと心底から尊敬の念を抱いてしまうものです。そんな感心や尊敬の感情である「敬服」の解説となります。
敬服の意味とは
「敬服」の意味は以下の通りとなります。
(1)感心して尊敬の念を抱く。
(2)相手を敬う気持ちで、心から尊敬して服従する事。
”敬”は「他人を敬う」「謹んで物事を行う」、”服”は「身に着ける」「着物」「衣類」「付き従う」で、その人の能力や実績などを評価して尊敬の念を抱く事が「敬服」です。要するに「感服」に非常に近い意味を持っていますが、厳密には「敬服」は自分と同等やそれ以上の人を評価した表現で、「感服」は地位や評価が自分より下の者を評価する際にも使えます。よって対象となる相手が自分と同等以上を「敬服」、地位の上下など無関係で敬う気持ちが「感服」となります。しかし、この微妙な違いをあまり気にする人は少なく、素直に「敬服」=「感服」となっているのが実情のようです。使い方としては「敬服致します」「敬服の至り」「敬服する」「敬服に値する」といった風になります。
敬服の由来
「敬服」の由来は残念ながら不明ですが、文献としては江戸時代中期の俳諧「遅八刻」などに文言が記されています。
敬服の文章・例文
例文1.坊ちゃん秘書官は何をしてもパパが許してくれるので、その絶大なる権力に庶民は諦めからの敬服する気持ちしかありません。
例文2.庶民の税金を上げてどんなに生活を苦しめても、昭和とZ世代は保守党のやる事だからとニコニコ笑顔で全面的に受け入れ支持する姿には敬服する事しかできない。
例文3.これだけ物騒な強盗事件など重大事案が頻発しているのに田舎の警察は少々危機意識が薄すぎて、敬服するよりもモヤモヤが残ってしまった。
例文4.日本はロシア中国北朝鮮という異端国家に囲まれても余裕を貫けるのは全てアメリカ様のお陰で、ピザばかりを食べて肥満街道を突き進むニート的な巨漢アメリカ人ですら日本の政治家や医者より敬服の対象になっている。
例文5.半グレ気取りなワンマン社長の元で働くブラック社員ほど思考が停止しているので洗脳されやすく、日焼けした体とアルファードを片手で運転する姿に敬服の気持ちを抱き「うちの社長は若いのにやり手で一生ついて行く」と熱く語るのだから、笑いを堪えるこっちの身も考えて欲しい。
「敬服」を使った例文となります。
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敬服の会話例
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バラエティもつまらんし、何か面白そうなスポーツ中継でもやってないかな。
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ちょっと、勝手にチャンネル変えないでよ。まだ観ているの。
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こんなアイドル事務所の先輩後輩が出てきて、どーでもいい話を繰り返す番組のどこが面白いんだよ。だいたい自分だってスマホばかり見ているんだからチャンネル変えてもいいだろ。
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音声は聞いているのよ。それにアイドルの後輩が先輩に敬服している感じが新鮮でいいじゃない。
テレビのバラエティ番組を観ている夫婦の会話内容です。
敬服の類義語
「敬服」の類義語には「心腹」「私淑」「賛仰」「敬う」「崇拝」「尊敬」などの言葉が挙げられます。
敬服の対義語
「敬服」の対義語には「軽侮」「軽蔑」「軽視」「侮蔑」などの言葉が挙げられます。
敬服まとめ
相手を感服して尊敬するのが「敬服」です。仕事が出来たり、実は能力が高いと知るとその人を敬う気持ちが芽生えますが、そんな感心めいた気持ちを「敬服」と言います。