月とすっぽん(つきとすっぽん)
古くからことわざとして親しまれてきた「月とすっぽん」という言葉。一度は聞いたことがあるという方も多いのではないでしょうか。もしかすると聞いたことはあっても、詳しい意味や使い方までは知らない人もいるかもしれないですね。
ただ意外と日常生活の中でも、テレビや雑誌、インターネットの中でも使われているケースも多いです。しかし意味を理解せずに使ってしまうと、相手を闇雲に傷つけてしまう可能性もあるので、十分に注意が必要です。それでは「月とすっぽん」の使い方や、例文、類義語について見ていきましょう。
月とすっぽんの意味とは
「月とすっぽん」は、どちらも丸い形は似ているものの実際には大きく違うことから、二つのものの差が非常に大きいことの意味で用いられています。
月とすっぽんの由来
「月とすっぽん」の中に登場する「月」は、満月で丸い状態の月です。一方のすっぽんも甲羅が丸々としており、丸い形は共通しています。しかし、実際には似ているのはその形だけで、月の美しいイメージに対して、すっぽんは汚いイメージがあります。このことから、優れたものと劣ったものを比べる時に「月とすっぽん」が用いられます。
月とすっぽんの文章・例文
例文1.彼らは兄弟だというのに、月とすっぽんだ。兄と弟で出来があまりにも違いすぎる
例文2.先日パソコンを新しいものに買い替えたのだが、使い勝手がまるで違う。月とすっぽんとはこのことだ
例文3.アイドルのAには、整形疑惑があるらしい。整形前の顔を見てみたら、今の顔とは月とすっぽんで驚かされたよ
例文4.君はiPhoneの新機種を使ったことがあるかい?今までのものとは月とすっぽんだから、一度使うとやみつきだよ
例文5.彼は婚約してから仕事に対する姿勢が変わったな。今までとは月とすっぽんだ
「月とすっぽん」は二つのものを比較する時に使う言葉なので、使う時には何と何を比較しているのかを意識するとよいでしょう。また文章を理解する上では、どちらが優れていて、どちらが優れていないかの判断も必要です。
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月とすっぽんの会話例
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この間、小学校の同窓会があったんだよ。
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どうだった?
久しぶりの同窓会は? -
仲良かったやつが会社の社長になってて、今の俺とあいつじゃ月とすっぽんだなーって感じたよ。
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その人はきっとそれだけの努力をしたんだね。
会話例のように、久しぶりに会う友人など、自身との差を感じやすくなるので、同窓会のような場だとこの言葉が頭に思い浮かぶかもしれません。
月とすっぽんの類義語
「月とすっぽん」の類義語には、「雲泥の差」や「鯨と鰯」、「駿河の富士と一里塚」、「提灯に釣鐘」、「天と地」、「鍋蓋とすっぽん」などがあります。いずれも優れたものと劣ったものを比べているという点が共通していますね。これらの中でも「雲泥の差」や「天と地」などは聞いたことがある方が多いかもしれません。「雲泥の差」「天と地」というのは非常に言葉としても似ていて、雲は天を指しており、泥は地を指しています。非常に類義している言葉となりますので、合わせて覚えておくといいでしょう。
月とすっぽんまとめ
「月とすっぽん」ということわざは、二つのものを比較した時に、両者の違いが非常に大きい様子を表しているということをご紹介しました。日常生活の中でも使える場面がたくさんありそうですね。ただし、「月とすっぽん」は優れたものと劣ったものを比較する意味合いが強いので、使い方を間違えると大変なことになってしまう恐れがあります。間違っても「プリクラと実物とでは、月とすっぽんだね」なんて女の子に言わないようにしてくださいね。