朝飯前(あさめしまえ)
｢朝飯前｣とは｢朝食前の僅かな時間で片付けられる事から、得意や容易いといった簡単に終えられる喩え｣です。例えば手先が器用な人なら普通は何時間も掛かる作業を短時間で終わらせられます。その人にとっては細かな作業はまさに｢朝飯前｣で、どんなに複雑で細かい事を要求されてもどうって事はないのです。このようなある人にとっては得意として簡単に片付けられたり、或いは苦痛や困難と思わない事を｢朝飯前｣と言います。もちろん場合によっては空元気やハッタリで苦手でも｢朝飯前｣と豪語する人もいます。
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朝飯前の意味とは
｢朝飯前｣の意味は以下の通りとなります。
(1)朝食を食べる前。朝の食事の前。
(2)朝食前は何かと忙しく僅かな時間しかない事から、それぐらいの短時間で出来る簡単な物事であり容易い喩え。
｢朝飯前｣は要するに｢簡単な物事｣の喩えです。文字通りに｢朝御飯の前｣という意味もありますが、大抵では自らが得意としたり自信があり長けている際の比喩表現として、簡単に終わらせられる物事について｢国語で100点を取るのは朝飯前｣といった風に使います。さらに深掘りすると、朝食の前というのは起きてまだ時間が経っておらず出勤準備や炊事などでドタバタとしているものです。さらに空腹もあるので頭が冴えておらず、そんな不利な条件下なら本来の実力や能力を十分発揮できないにも関わらずあっさりと終えてしまう事から、非常に簡単や容易い喩えとなります。
朝飯前の由来
｢朝飯前｣の由来は残念ながら不明ですが、文献としては江戸時代発の文学｢俳諧｣の｢西鶴大矢数｣などに文言が記されています。
朝飯前の文章・例文
例文1.メッシの全盛期はそれこそ朝飯前のように得点を決めた事から、｢朝メッシ前｣というしょーもないシャレが一部で流行ったのは黒歴史だ。
例文2.警察は朝飯前の早朝にいきなり任意や逮捕で自宅に訪れるが、その時に容疑者が朝ごはんを食べていたら待ってくれるのか、ちょっと気になる。
例文3.同僚は朝飯前のように営業の成約を取ってくるが、それに比べて自分は何をやっても1件も決まらず自信だけが失われていく。
例文4.高校生らしきアメリカ人がステーキ1キロを数分程度で食べ尽くしたので思わず見惚れていたら、｢これぐらい朝飯前だ。ジャップボーイ！｣と中指を立てられ、明らかに自分の方が年上なはずだがこれが世界一の大国のメンタルなんだと肌身で感じた。
例文5.地元の学校のクラスで成績トップになるのは朝飯前だが、それを進学先でも就職しても繰り返すのは容易くなく、人生とは何度も挫折をするものだ。
｢朝飯前｣を使った例文となります。
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朝飯前の会話例
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それぐらい俺なら朝飯前だよ。
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えっ、あなた日曜大工が得意だったの？
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中学生ぐらいからノコギリとか触った事もないけど、その程度なら任せてよ。何て言ったって、俺だよ。仕事も運動能力も高いんだから、簡単だって…。
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あなた、もう夜になったし…、今日は終わりにすれば。誰だって、苦手な事はあるし、頼んだ私が悪かったから。お願いだから、部屋から出てきてよ。
日曜大工なんて｢朝飯前｣と妻に宣言した手前、作れないのはプライドが許さず部屋から出てこなくなってしまったエリート夫という内容です。
朝飯前の類義語
｢朝飯前｣の類義語には｢簡単｣｢容易｣｢安易｣｢手っ取り早い｣｢ちょろい｣｢朝駆の駄賃｣｢お茶の子｣｢河童の屁｣｢軽い｣｢お安い｣｢イージー｣などの言葉が挙げられます。
朝飯前の対義語
｢朝飯前｣の対義語には｢骨が折れる｣｢一筋縄ではいかない｣｢四苦八苦｣｢しんどい｣｢複雑｣｢困難｣｢苦労｣｢疲れる｣｢怠い｣｢無理｣などの言葉が挙げられます。
朝飯前まとめ
朝御飯前の僅かな時間でも片付く容易な事や得意とする事が｢朝飯前｣です。よって、簡単や容易といった意味合いとして様々な物事の喩えとして使用されます。