「束の間」の使い方や意味、例文や類義語を徹底解説!

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束の間(つかのま)

「束の間」とは「少しの時間、ちょっとの間など僅かなひと時を表す言葉」です。日常で用いる事が多い言葉なので割と無意識に自然と使っていた印象がありますが、皆さんはどう思いますか? ”束”は少し難解なところもありますが、それでも子供でも「短時間」を「束の間」と言い換えるのは驚きではないですよね。そんな日常の傍にある言葉「束の間」の解説となります。

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束の間の意味とは

「束の間」の意味は以下の通りとなります。
(1)ほんの少しの時間。
(2)時間がとても短い。ちょっとの間。
(3)握り拳の親指を除いた指四本の幅が「一束」(ひとつか)で、そこから短い時間などの事。
「束の間」は”束”が古代から伝わる日本伝統の長さの単位で、握り拳の親指以外の四本の長さでしたが、それが時代経過によって「長さ」から「時間」へと変化して、僅かな時間や少しの時間を「束の間」となりました。さらに深掘りすると、単純に短い時間という使い方もされますが、どこか趣ある形で用いるケースが多く、例えば「束の間の幸せ」「この世は幻で所詮は束の間の出来事」といった風になるのが好まれます。もちろん絶対ではなく、仕事が疲れたので「束の間の休憩をもらった」ともなります。要するに、「短い時間」と表現するのはどうも野暮という時に同義である「束の間」を使うと、どこか良さげに感じるのです。

束の間の由来

「束の間」の由来は前述したように握り拳の親指以外の指四本の長さを「一束」と単位にした事で、指八本分の長さなら「二束」となります。文献としては、日本最古の歌集「万葉集」(8世紀後半)などに文言が記されています。

束の間の文章・例文

例文1.彼女をデートに誘うつもりで「来週は何をしようか?」と質問のLINEを送ったら、「束の間でしたけど楽しかった。もう連絡しないで」と一方的にフラれてしまった。
例文2.何度も面接をしてやっと掴んだ派遣の仕事も数日でクビになり、まるで夢のように束の間だったと己の不甲斐なさに涙が出てきた。
例文3.美しい自然美を目のあたりにしても、所詮は束の間の出来事で明日になったら記憶からも零れ落ちていくのだから、人間とは儚く切ない。
例文4.公園で我が子が遊ぶ姿を見ていたら、「この束の間の幸せが一生続くとは思うなよ」と不気味な男が早口で捲し立ててどこかに行ってしまった。
例文5.若い時は仕事が出来ると上司に褒められ、その姿を見ている同僚女性からもモテるという幸運の連鎖が続いたが、中高年になってそれは束の間の仮の姿で今の窓際に座り何もしないのが本来の姿なんだと気が付いた。
主にネガティブ表現で「束の間」を使った例文となります。

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束の間の会話例

  • おはよーございまーす。遅れてすみませーん。

  • お早うございます。ところで遅刻珍しいですね。どうしたんですか?

  • それが通勤途中で車が事故して…、新車で買ってまだ三カ月ぐらいなのに、もう修理してもダメだよ。束の間の新車ライフ…、まだローンも残っているのに。

  • えー本当ですか? あんなに新車の自慢をしていたのに、最悪でしたね。

職場の同僚男女の会話で、男性が出勤途中で交通事故をしたという内容です。

束の間の類義語

「束の間」の類義語には、「瞬く間」「暫し」「時の間」「一瞬」「短時間」「寸時」などの言葉が挙げられます。

束の間の対義語

「束の間」の対義語には、「長年」「長時間」「長丁場」「長期」「永遠」「久方振り」などの言葉が挙げられます。

束の間まとめ

「束の間」は短い時間・少しの時間・ちょっとの間など僅かばかりの時間を意味する言葉です。どこか趣が感じられるので少し畏まった表現とも受け取れますが、そんな使い方ばかりでなく、単純に一瞬や僅かな時間として「少しの休憩」を「束の間の休憩」ともなりますし、又、幼少期などを思い出して「あの頃が束の間の幸せだった」と懐かしむ際にも用いられます。

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