枯淡(こたん)
「枯淡」とは、性質や人柄があっさりとしていながらも、趣があり味わい深さを感じることです。日本庭園や、昔の風情が残る屋敷の庭を見ると、一見派手なものではないですが、そこには自然の趣や美しさがあります。そのようなさっぱりとしているけど趣のあるものを枯淡という言葉を使って表現されることがあります。それでは今回は、「枯淡」について解説していきます。
枯淡の意味とは
枯淡の意味は、世俗的明利にとらわれることなく、あっさりとしている中にも趣があり、味わい深さを感じる者のことを表しています。これは、日本庭園のような景色のほかに、文章や書画に対しても用いられます。枯淡という言葉を使った表現には、まさに枯淡の味わいなどを示す「枯淡の趣」や、紅葉など自然の美しさを表す「枯淡の美」、人生などのことも表すことのある「枯淡の境地」などがあります。枯淡には、俗っぽさがないといった意味も含まれており、そのありのままの姿を賞賛する際にも用いられます。
枯淡の由来
枯淡とは、枯れるという字と、淡いという字を組み合わせた言葉になります。「枯」は、草木が衰え干からびる状態です。「淡」は、あっさりしている、薄いといった意味です。その2語を合わせているため、一見あまり良い表現でないようにも見えますが、実際には、あっさりとしていながらも趣を感じるという意味になっています。
枯淡の文章・例文
例文1.日本三名園のひとつの後楽園は、枯淡の趣のある庭園であった。
例文2.帝釈峡の紅葉には枯淡の美を感じる。
例文3.この作品は枯淡の境地に入っていると言えるであろう。
例文4.祖父は枯淡の人生を全うした。
例文5.京都には枯淡の趣のある建物も多くある。
日本三名園は、後楽園、兼六園、偕楽園があります。どこも枯淡の趣があり、観光地としても有名になっています。
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枯淡の会話例
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最近は休日に山の方に行って自然を楽しむようにしてるんだ。
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それはすごくいいね。心が洗われそうだね。
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時々自然の中に入って枯淡の趣を感じていると、何もかも忘れられるよ。
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私も今度行ってみようかな。
休日などに自然の中に入って枯淡の趣を感じるのも、リフレッシュするにはとても良いですね。
枯淡の類義語
類義語は、しみじみと心に感じるさまを表す「詫びさび」や、「風情」「余韻」などがあげられます。
枯淡まとめ
日本庭園や、風情のある景色などを見ると一見派手ではなくても、心落ち着くものがあると思います。枯淡とはそのような、あっさりしていても趣があり、味わい深さを感じる事でした。日本庭園などには、まさに「枯淡の美」と言われる美しい景色が広がっているので、心落ち着かせたい時などに見てみると良いかもしれませんね。