「桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿」の使い方や意味、例文や類義語を徹底解説!

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桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿(さくらきるばか、うめきらぬばか)

「桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿」とは「桜は枝を切った箇所から菌が入り腐ってしまうのに知らずに切る者を馬鹿、梅は大きく成長させる為に剪定が必須なのに切らない者を馬鹿として、常識知らずを非難する喩え」です。現代なら新入社員などに厳しい口調でこの諺をかけたらパワハラで訴えられそうですが、飽く迄も喩えとして桜や梅の基本的な剪定を知らない事を馬鹿と叱っています。

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桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿の意味とは

「桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿」の意味は以下の通りとなります。
 (1)桜は枝を切ると衰弱するが、梅は花実を摘むには余計な枝を切るのが必須な事から、それぞれの剪定方法には違いがあるという事。
 (2)桜と梅の剪定が違う事から樹木の育て方の違いを人間にも当て嵌め、一人ひとりの個性を大事にしたり育て方や教育法も柔軟に対応するべきとする喩えや教訓。
 (3)略した「桜切る馬鹿」や「梅切らぬ馬鹿」に「桜伐る馬鹿、梅伐らぬ馬鹿」も同義。
「桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿」は桜と梅の剪定方法は違うという常識を知らない事への揶揄表現となります。桜は枝の切り口から菌が入り腐ってしまう事から切るのは馬鹿で、逆に梅は無駄な枝を切り落とし花や実を多くするので切らないのが馬鹿なのです。これは桜や梅を育てる上では常識な事から、知らない者を馬鹿と厳しく言い表しています。そこから現代においては、子供や人間の教育において個性を大切にしたり、画一的な指導や接し方などを批判する際にも用います。よって、「臨機応変に対応する方法」といったニュアンスになるのが「桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿」です。

桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿の由来

「桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿」の由来は残念ながら不明ですが、文献としては近代日本の小説家・中野重治の著書「甲乙丙丁」(1969年)などに文言が記されています。

桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿の文章・例文

例文1.実際に教師なって始めて苦労さが分かり、桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿と一言で決め付けるのは安易過ぎて、生徒一人ひとりに掛ける時間が限られているのも事実だ。
例文2.ガーデニングに興味を持つと桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿は自分の事だったと気付き実に胸が痛い。
例文3.桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿とは何があっても保守を応援し続ける凝り固まった国民全員で、国債がどれだけ膨らんでも政治資金で大臣が辞職しても選挙になればせっせと票を入れ続けるのだから、もうこの国はお終いで草生えても木は育たん。
例文4.桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿という教えを守り、我が子には型破りでも自由に成長してほしいので義務教育を放棄させ何よりも個性を尊重させたら、在り来たりな批判する者に罵詈雑言を浴びせるだけの悪役YouTuberに落ち着いた。
例文5.公務員と大企業だけは何が何でも守り続けるのは桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿と呼べる愚策だと気付かず、残りの大多数の中小企業や自営業者が疲弊するのは自己責任で押し通せる国に明るい未来はない。
「桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿」を使った例文となります。

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桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿の会話例

  • 官邸の情報が筒抜けというネットニュース見た?

  • さっき見たところ。恐ろしいぐらい馬鹿なのね。あの息子は…。

  • まだ確定ではないみたいだけど、大臣は首に出来ても秘書の息子は首切れないなら、桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿って事だね。

  • それって前総理の桜を見る会にも引っ掛けているから、桜切らぬ馬鹿に梅切らぬ馬鹿って事じゃない。

秘書官の情報漏えいなど政権批判の会話内容です。

桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿の類義語

「桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿」の類義語には「梅は伐れ、桜は伐るな」「桜折る馬鹿、柿折らぬ馬鹿」「桃を切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿」などの言葉が挙げられます。

桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿の対義語

「桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿」の対義語はありません。補足として「切る」の対義語は「結ぶ」「続ける」「繋ぐ」、「馬鹿」の対義語は「利口」「賢明」「賢い」などになります。

桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿まとめ

桜は菌で腐ってしまうので枝を切ってはならず、梅は反対に成長の為に枝を切るべきとするのが「桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿」です。同じ木々でも一つのやり方を当て嵌めるのではなく、臨機応変に最も相応しいやり方で対応するべきと解釈でき、また子供などの教育も時には枝を切るように時間をかけ、ある時は自主性を尊重させる事が大切なのです。

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