機会費用(きかいひよう)
機会費用とは,聞いたことがあるかと思いますが経済用語,ビジネス用語の一つです。会社での会話の中で使われる場合もありますので,きちんと理解しておいた方が良いでしょう。
機会費用の意味とは
機会費用とは,なにかについて選択をしたときに,選ばなかった方を行っていたとしたら得られた利益のことです。たとえば,ある農家のおじさんが,今年は畑でトマトとキュウリのどちらかを栽培するか悩んだ末に,トマトを植えることにしました。頑張って農作業を行いトマトが無事に収穫できそれを売って利益を得ることができました。でもおじさんは考えました。「もしもトマトではなくキュウリを植えていたら,利益はいくらになっていたのかな?もっとほかの作物ならどうだったのかな?トマトよりももっと一番儲かる作物はなんだったのかな?」というのが機会費用という考え方です。
機会費用の由来
機会費用という考え方は,オーストリアの経済学者フリードリヒ・フォン・ヴィーザーによるものとされています。ちなみにイノベーションの概念でおなじみのシュンペーターはヴィーザーの教え子です。
機会費用の文章・例文
例文1.この事業の機会費用を検討しておくこと
例文2.機会費用が最大となるのは,Aを選択した場合だ
例文3.この場合の機会費用を算出せよ
例文4.機会費用を考慮した選択をすること
例文5.大学に進学する場合の機会費用は?
機会費用の考え方は,何かの選択をするときの意思決定の役立ちます。利益や将来を見通して意思決定をしていく事がビジネスにおいては重要です。
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機会費用の会話例
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今回の予算でAを導入しようと思う。
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だが、Bもなかなか悩ましかったわね。
一応、機会費用を概算しておきましょう。 -
概算した結果も含めて、今度の社内会議で発表しようか。
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そうしましょう。
たくさんの決断が行われる企業において、機会費用は意思決定に役に立つ資料となります。導入した根拠としても活用できますので、この考え方は積極的に活用していきたいです。
機会費用の類義語
機会費用と似た言葉に「機会損失」という言葉があります。これは最善の選択をしなかったことで,もっと多くの利益を得ていたはずなのに失った利益のことです。さきほどの農家の例で言えば,一番利益がでる作物を植えた場合の収益と,実際に植えたトマトで得られた収益との差額が機会損失です。また機会損失という言葉や「逸失利益」という概念もあります。
機会費用まとめ
機会費用の考え方は,会社での事業計画や経営計画においての意思決定に役立つ考え方です。そのため経営者はもちろん経営戦略などに関わるビジネスパーソンにとっても必須の知識となります。また,会社経営だけでなく,例文の最後にもあるとおり,進学か就職かなどの個人的な人生における今後の選択においても,またちょっとした何かを意思決定しなければならない場合においても,参考となる考え方ですので,きちんと理解しておいて適切な選択を行えるよう役立てて下さい。