死馬の骨を買う(しばのほねをかう)
「死馬の骨を買う」とは「死んだ馬の骨に金を払うという噂を流して優秀な馬を集めた事から、優れた人材や物を手に入れる喩え」です。あまり役に立たないものでも優遇すると、良い人材や物が集まってくるので、最終的には人材集めなどで役立つという故事から誕生した言葉です。人の心理を突いて先を読んだ行動であり、昔の人は実に巧みだと改めて考えさせられます。
この記事の目次
死馬の骨を買うの意味とは
「死馬の骨を買う」の意味は以下の通りとなります。
(1)優れた人材を手に入れる為につまらない人材を優遇する喩え。
(2)物集めや人材集めに熱心な喩え。
(3)不要な物をわざと買い集めると自然と役立つ物も集まる事から、凡人や出来の悪い者を優遇する事で優秀な者を集めようとする方法。
古代中国の故事「戦国策」によると、名馬を買う為に最初はわざと死んだ馬の骨に大金を注ぎ込んで購入したところ、その噂が国中に広がり生きている馬ならもっと高くなると売り注文が殺到したという伝えから誕生した言葉が「死馬の骨を買う」です。要約するなら、不要な物を集めて本当に欲しい物を手に入れる喩えで、現代においては優秀な人材を欲する際の代名詞のようになっています。さらに踏み込むと、不要な物や人材を率先して集めるので、それぐらい熱心な状態とも解釈できます。
死馬の骨を買うの由来
「死馬の骨を買う」の由来は古代中国・戦国時代の策略書「戦国策」の「燕策」になります。
死馬の骨を買うの文章・例文
例文1.骨董屋を営む父は死馬の骨を買うをモットーにする商売を営んでいるが1日営業しても客は1人や2人な事から、骨董屋は隠れ蓑で姉とは裏社会の情報集めが本業ではないかと疑っている。
例文2.これだけ不景気で経営力や成長力が落ちた日本経済で、死馬の骨を買うを実践して過剰に人件費を支払える企業は残念ながら殆ど残されていない。
例文3.死馬の骨を買うを突き詰めた結果が派遣社員の増加で、日本を陰で操る人物が転覆計画を立てていると思えてならない。
例文4.死馬の骨を買うつもりはないが、だからといって大切にしない訳ではない。
例文5.公務員などは縁故採用が溢れ、それでも当の本人達は死馬の骨を買っていると口を開くが、一体どこに優秀な実力者がいるのか市民に公表してもらいたいものだ。
「死馬の骨を買う」を使った例文となります。
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死馬の骨を買うの会話例
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リサイクルショップって、冷静に見ると上手い商売だよな。
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安く買い叩いて高く売る訳だからね。商売の基本よ。
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でも、ろくでもない不用品を買う事もあるから、思っているほど楽ではないのかも知れないな。
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そこは死馬の骨を買うって言うじゃない。掘り出し物が少しでもあれば大きな利益になるんでしょう。
リサイクルショップの裏側についての会話内容です。
死馬の骨を買うの類義語
「死馬の骨を買う」の類義語には、「死馬の骨を五百金に買う」「先ず隗より始めよ」「隗より始めよ」「小さく生んで大きく育てる」「大功を天下に建つる者は必ず先ず閨門の内を修む」などの言葉が挙げられます。
死馬の骨を買うの対義語
「死馬の骨を買う」の対義語はありません。補足として「死馬」の対義語は「生き馬」、「優遇」の対義語は「冷遇」「薄遇」になります。
死馬の骨を買うまとめ
「死馬の骨を買う」は優秀な人材や優れた物を集める喩えとして、敢えて不要な人材を優遇したり不要な物を買い集めて、そのお陰で優れた人材や物を集める巧みなやり方です。よって、死んだ馬の骨でもやり方次第では十分に役立ち、最終的には優秀な人や物が集まるのです。