残滓(ざんし)
あまり残滓という字を見かけることはありませんが、ために小説やニュースなどで使われているのを見たことがあるかもしれません。正しい読み方は「ざんし」ですが、慣用読み(正式な読み方以外に定着した読み方)で「ざんさい」と覚えている方もいるのではないでしょうか。今回は残滓という感じについて意味や由来などを解説していきます。
残滓の意味
容器などの底に残っている残りかすのことを意味しています。
場合によってはその土地や場所に残った人のいた形跡や、感情や概念を「時の残滓」「記憶の残滓」という風に使うこともあります。
残滓の由来
残滓の「滓」は「かす」と読み、液体を入れたあとに容器の底にたまる沈殿物、液体をこしたあとに残る不純物、必要な部分を取り除いたあとに残るもの、役に立たないもの、花合わせの一点ふだ、などの意味があります。つまり、「残り滓(かす)」と意味でそれから「残滓」と使われるようになりました。
残滓の文章・例文
例文1.島の中の古い家にかつて人が住んでいた残滓が多くある
例文2.引っ越した際に前の住人の残滓で小物入れがタンスにしまわれていた
例文3.サラダを作るのに野菜の下手などの残滓は取り除いて作らなければならない
例文4.昔に建てられた時計塔は旧時代の残滓として観光スポットになっている
例文5.残滓の状態から、まだターゲットは近くにいるはずだ
主に残っているもの、不要なものという意味で使われます。
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残滓の会話例
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見てみたいって言ってた時計塔が今目の前にあるけどどう?
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素敵ね、昔の人はこれを見て時間を確認したり、毎日整備や点検していたのよね。素晴らしいわ。
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昔の生活が垣間見える、まさに時の残渣だね。
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今では考えられないくらい不便だけど、昔を思わせるものが残っているのがいいわよね。
昔からあり現代までずっと残って観光スポットとなっている時計塔を見た感想を言い合い時の残滓に感動する男女の会話になります。
残滓の類義語
残滓の類義語には「残り物」「残渣」「残余」など残っているものを表す言葉があげられます。
残滓まとめ
説明したように液体をこして残った滓や容器に残ったもの、実際の物だけでなく人がいた形跡や歴史的に昔のものや建物、習慣が現在でも残っていることを残滓と言います。ざんさやざんさいと読んでしまいがちなので注意しましょう。