殺風景(さっぷうけい)
殺風景な景色、殺風景な部屋、殺風景なオフィス。殺風景という言葉は、なんだか味気のない景色をあらわす言葉です。どんな景色を好むかは人それぞれですが、殺風景な空間はなんとなく心もさびしくなるものです。この記事では「殺風景」という言葉について、意味や類義語を見ていきます。「殺」という漢字を含んでいるだけあって、どことなく物騒な雰囲気がありますね。しかし、普段の「殺」のイメージとは違う意味合いが込められた言葉が「殺風景」です。
殺風景の意味
殺風景とは「趣きがなく、味気のない景色」のことを指して言います。読み方は「さっぷうけい」です。単調で心に訴えるものがなく、見る目を楽しませる要素を含んでいないような景色のことです。たとえば、北海道札幌市にある円山公園は桜の名所です。春になると、満開の桜を見ようと多くの人が押しかけます。しかし、「それ以外のシーズンでは意外と殺風景な景色だった」と言う人もいます。このことからわかるのは、以前とのギャップから殺風景を感じさせる場合もあるということです。また、殺風景は人の性格や話題などが無味乾燥な時にも使うこともできます。
殺風景の由来
殺風景という言葉を分解すると、「殺」と「風景」になります。「殺」という漢字は、呼んで字のごとく「殺す」という意味ですが、他に「なくす・そぐ」という意味もあります。興味をそいでしまった、趣きをそぎ落としてしまった。殺風景はそんな意味愛の言葉になります。
殺風景の文章・例文
例文1.君の部屋はいつ来ても殺風景だね
例文2.なんだか殺風景な話題だな。もう少し明るい話をしよう
例文3.昔はだだっ広い平野で見るものが何もなく殺風景だった。今では開発が進んでこんなにビルが建っている
例文4.このオフィスは殺風景なので、花か何かを飾って雰囲気を明るくしよう
例文5.地域おこしが始まり、殺風景な商店街が見る見るうちに活気を取り戻した
上記のように「殺風景な~」と使うのが一般的です。
- [adsmiddle_left]
- [adsmiddle_right]
殺風景の会話例
-
あれ?なんだよ、この花瓶は。
-
あんたんちがあまりにも殺風景だから、あたしが持ってきてあげたのよ。
-
やめてくれよ。こんなのはいらない。俺はシンプルな方が好きなんだ。
-
あんたねえ、もうちょっと生活を豊かに暮らすってことを考えなさい。
上記の会話では、母親が息子の部屋に勝手に花瓶を置いたようです。独身男性の部屋は殺風景になりがち・・・と母親は心配するのでしょうね。
殺風景の類義語
殺風景という言葉に言い換えられる表現を見てみましょう。1つ目は「無味乾燥」です。これはおもしろみ・情緒がないことを意味する言葉で、殺風景より話題・性格など広く使える言葉です。風景を描写する言葉としては「荒涼」「閑散」も類義語として挙げられます。「荒涼とした景色」「閑散とした商店街」など、楽しみが何もないさまを表現できます。
殺風景まとめ
殺風景という言葉、類義語について見てきました。おもしろみがないことを表す言葉なので、他人に対して言ってしまうと失礼になるため注意しましょう。