水平的評価(すいへいてきひょうか)
会社というひとつの組織を大きく強くしていくためには、色々な物差しを知っておくことも重要です。今回深掘りしてみたいのが、水平的評価というビジネス用語についてです。人事評価の重大なターニングポイントとなる水平的評価について、正しく知識を深めていきましょう。
水平的評価の意味とは
水平的評価とは会社などひとつの組織体の中で、ヨコの繋がり同士が評価しあうことを指しています。一般的な上司が部下を評価するタテ型の評価スタイルと異なり、ヨコ型スタイルの利点は視野を広く持てるということ。1人の人物に対して上から・横から、色々な視点から人事評価をおこなうことができるため、1人の偏見や見解に評価が偏ることがありません。
水平的評価の由来
主従関係がはっきりしている日本のタテ型社会。いっけんとても便利なように見えますが、ときに風通しの悪い組織を作ってしまうこともあります。これまでの人事評価への反省から生まれたのが水平的評価というアイデアです。主にアメリカやヨーロッパなどの諸外国で取られているビジネススタイルですが、多角的に人事評価がおこなえるとベンチャー企業を中心にその手法が広く慕われるようになりました。現在は従来の評価体制をサポートする形で、少しずつ日本の企業に広まっています。
水平的評価の文章・例文
例文1.今月末までに水平的評価のシートを提出してください
例文2.今春から試験的に、水平的評価を実施したいと思います
例文3.水平的評価が始まり、格式的な企業風土が少しずつ変わってきた
例文4.弊社では5年前から、水平的評価を採用しています
例文5.水平的評価の運用に関して、異議のある方はいませんか
従来の評価体制の補填をする意味合いで、使用されることの多い水平的評価。同僚同士がお互いの言動を評価することにつながるため、安易な運用は社員同士のし烈な競争をあおいでしまう注意点もあります。運用前には社内セミナーをおこない、正しい意味合いを理解させることなど…一定の下準備が必要になります。
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水平的評価の会話例
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今回の人事評価についてどう思う?あまりにも今回の功績が反映されてないと思うんだけど。
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確かに、今回の評価は納得いかないね。
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こんなことになるのなら、水平的評価の導入も考えるべきだと思うね。
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でも、いまのところ水平的評価が導入される兆しはないね。
日本の企業に勤めているとあまり聞きなじみのない水平的評価ですが、多種多様な働き方を推奨している昨今、このような評価体制もどんどん導入していってほしいと思いますね。
水平的評価の類義語
水平的評価の似た言葉として使われるのが「垂直的評価」です。垂直的評価とは上司が部下を評価する、タテ型の評価体制を示しています。最近では垂直的評価をメインに、水平的評価をサブ的に扱い総合的な評価を実施する企業も増えてきています。
水平的評価まとめ
水平的評価とはひとつの組織の中で、同じ役職の者同士が評価しあうスタイルのことです。従来の評価体制のサポート役として用いられることが多く、色々な角度からスタッフを評価することの大切さを教えてくれています。スタッフ同士が評価する水平的評価は、予期せぬ争いを生み出すこともあります。運用前には充分な下準備が求められます。