沽券(こけん)
「沽券」という言葉の意味をご存知でしょうか?あまり見慣れない、聞きなれない言葉ですよね。文字を見てもあまり使われていないので、知らない方が多いと思います。この言葉を知れば、あなたの「沽券」も上がるかもしれません。今回は「沽券」について詳しくご紹介していきます。
沽券の意味とは
「沽券」とは、土地や山林、家屋などを売り渡す際の証文で、沽却状や沽券状と言われることもあります。簡単に言うと、「売値」や「品位」です。「估券」と書くこともできます。
沽券の由来
「沽券」は、土地や家を所有しているという証明でもありました。昔では、土地の売買のときに売主が「沽券」を出すのではなく、その地に住んでいる下級支配者である郷長が、上級官司に解文を出して許可をとっていたとされています。また、江戸時代になってから、「沽券」が江戸の街に住んでいるという正式な証明であったため、「沽券」は当時の人々にとって、身分を象徴するものでもあったようです。時代が経つにつれ、「沽券」の意味は変わっていって、土地や家を所有しているという証明だけではなく、人としての価値や品位などを表すようになりました。現在では、「沽券」が人や物の評判や品位、名誉があるという意味で使われています。
沽券の文章・例文
例文1.彼が、無理なことを言うのは沽券にかかわるからだ。
例文2.ここで頭を下げて責任説明をしなければ、会社の沽券が下がってしまう。
例文3.こんな素人に負けてしまったら、プロとしての沽券に傷がついてしまう。
例文4.何度も同じことを言われて、君には沽券がないのか。
例文5.その沽券のために、いつも頑張っているようなものだ。
沽券をもつということは、責任も伴うことがわかりました。
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沽券の会話例
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お前、今日の会社のプレゼンであくびをしていただろ。
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誰にも見られていないからいいじゃないか。
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もし、見られていたら会社の沽券にかかわるんだぞ。
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会社の沽券なんか知らないよ。
その会社の社員としての責任感が感じられません。
沽券の類義語
「沽券」と関連する言葉には「体面」「世間体」「名誉」「沽却状」「沽券状」などがあります。
沽券まとめ
今回は「沽券」について詳しくご紹介しました。「沽券」は大切にしなければなりませんね。特に、会社の沽券にかかわる場合は責任をもって、行動しなければいけませんね。