液体窒素(えきたいちっそ)
「液体窒素」とは「無色透明でマイナス196度という極低温の特徴を持つ事から冷却剤や保存などで使用される液体状態の窒素」です。空気中には酸素が約21%、アルゴンが約0.9%となり、残りの大半である約78%を占めるのが窒素で、それを液化したのが「液体窒素」となります。呼吸をするのに酸素が必要なように、窒素も生物が生きていくのに必須の物質であるアミノ酸を作りタンパク質に変えるのです。
液体窒素の意味とは
「液体窒素」の意味は以下の通りとなります。
(1)大気の中で最も身近な物質である窒素を液化状態にしたもの。
(2)空気を液化した液体空気から大量に作られる無色透明の液化した窒素で、主に科学実験や工業用などの冷却材として使用される。
(3)「液化窒素」も同義。
”液体”は「流動性がありどんな器にも入る物質状態」、”窒素”は「窒素族元素の一つとなる空気中に約78%含まれる無色透明で無臭の気体」で、液体状の窒素が「液体窒素」です。まず窒素というのは空気中に最も多い成分であり、また水に溶けにくい性質な事から「水上置換法」などで容易に収集できる特徴があります。集めた窒素を液化したのが「液体窒素」(液化窒素)で沸点はセ氏零下約196度、臨界温度は零下147.2度となり、化学的に不活性となる事から他の物質と反応し難く安定しているので低温実験に工業・医療用の冷却材として使用されています。そんな特徴がある「液体窒素」と似ている「ドライアイス」は二酸化炭素が固体したもので温度は零下79度で、「液体窒素」ほど低くはないが同様に冷却材として使われます。日常生活においては「ドライアイス」はアイスや冷凍食品などを購入した際に保冷剤として袋に入れられますが、「液体窒素」はまず普通の人が扱う事はありません。科学の実験現場や工場などに携わる一部の人のみが使用し、そもそも高圧ガスの業者や商社などから購入するしかか手に入れる手段はないのです。それには「液体窒素」は便利な反面で誤用をすると爆発事故や窒息や凍傷などに繋がる恐れがあり、液体が気化する際に膨張する性質から保管や扱いには厳重に注意をしなければなりません。
液体窒素の由来
「液体窒素」は1883年4月15日、ポーランドの物理学者・ジグムント・ヴルブレフスキ氏らによって世界で初めて窒素の液化に成功しました。
液体窒素の文章・例文
例文1.液体窒素が経済や産業界を大きく飛躍させたのは間違いない。
例文2.液体窒素が入った容器を破裂させると爆発事故に繋がる。
例文3.マイナス196度で沸騰し気化するのが液体窒素の特徴である。
例文4.イボなどの治療で皮膚科は液体窒素を用いる事もある。
例文5.夏休みの研究で、子供を液体窒素の実験教室に連れて行った。
「液体窒素」を使った例文となります。
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液体窒素の会話例
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昨日、中国で大変な事故があったみたいだね。
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私も驚いた。あんなに凄い爆発事故。
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あれって、液体窒素とか危険物の管理が杜撰だったのかな?
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液体窒素であそこまでの爆発って起きるの? 違う化学物質によるものじゃない。
中国で起こった爆発事故についての会話内容です。
液体窒素の類義語
「液体窒素」の類義語には「液体空気」「窒素分子」「窒素工業」「窒素固定」「窒素酸化物」「窒素ガス」「不活性ガス」などの言葉が挙げられます。
液体窒素の対義語
「液体窒素」の対義語には「脱窒素」「固体窒素」「気体窒素」などの言葉が挙げられます。
液体窒素まとめ
冷却された窒素の液体で非常に低温な特性から、工業分野での実験や食品の瞬間冷凍に医療では血液や細胞の保冷・保存など幅広い分野で利用されているのが「液体窒素」です。無色透明で空気中の大半を占める窒素から作られるので大変便利な物質だが、一方では危険物として重大事故も多いので大変慎重に扱われています。