「清濁併せ呑む」の使い方や意味、例文や類義語を徹底解説!

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清濁併せ呑む(せいだくあわせのむ)

清濁併せ呑むは、それほど聞く言葉でもありません。むしろ、これと似た意味で有名な言葉がある為、そちらの方が実際にもよく使われていますが、その堅めの表現として、特に年配の方に好んで使われています。

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清濁併せ呑むの意味とは

清濁併せ呑むという言葉は、自分にとって都合のよい人や好きな人、逆に都合の悪い人や嫌いな人といった区別を一切せずに、全ての人を受け入れるという意味で使います。
善悪の区別さえせずに、受け入れてしまうことを指す言葉になるので、よほど寛容で、心(場合によっては財力も)に余裕がある、器が大きいという意味も含んで使われます。
そのような人は、”お人よし”とも呼ばれることがありますが、そのお人よしは、あまりいい意味では使わないことが多いのに対し、清濁併せ呑む人だという言い方は、主に人格者に対して使うところが一番の違いです。
しかし、何の区別もしないという点から、一方的な褒め言葉という訳でもありません。この言葉は、そこまで理解した上で使ってください。

清濁併せ呑むの由来

清濁併せ呑むの由来は、海は清流も濁流も区別せず、全てを受け入れてしまう広さがあるということからです。
出典には諸説ありますが、中国前漢時代の歴史書「史記」には、「~清濁の源に非ず」という「清濁併せ呑む」の語源となった一文があります。
”清濁”は善悪、善人悪人などの意味ですが、元々は清流や濁流となり、その両方を飲み込んだのが大海である事から、どんな物でも受け入れる(心の)広さとして、定着をしていったとされています。

清濁併せ呑むの文章・例文

例文1.清濁併せ呑むくらいでないと、経営者になんてなることはできない
例文2.彼は清濁併せ呑むところがあるので、止めても無駄だろう
例文3.清濁併せ呑む人物なんて、そう滅多に居るものではない
例文4.とても優秀な人だと思うが、清濁併せ呑むところが少し気になる
例文5.理想は清濁併せ呑むことだが、実際にはそうもいかない
清濁併せ呑むという言葉は、誰かをそのように例えて使うことがほとんどです。自分に対して使えないこともありませんが、その場合には、以下に紹介する意味がよく似た類義語の方が適当です。

清濁併せ呑むの会話例

  • 部長は、仕事が出来る出来ないに係わらず部下にきちんと対応するよね!

  • 分け隔てなく接する態度に憧れます!

  • あのような態度が、清濁併せ呑むというんでしょうね。

  • 会社の上司としては、珍しいぐらいに実直で心が広いですよね!

職場の上司である部長に対し、後輩である部下が尊敬を抱いている様子の会話です。

清濁併せ呑むの類義語

清濁併せ呑むと意味がとても似ている言葉は、「来る者は拒まず」です。どちらも暗に含んでいる意味までほとんど一緒で、こちらの方がポピュラーだと言っていいでしょう。
自分を指して使う場合には、清濁併せ呑むより、こちらの方が向いています。尚、逆の意味をもつ言葉として、「去る者は追わず」という言葉があり、これとセットで使われることも多いです。「分け隔てなく受け入れる」「理非善悪」などの言葉も挙げられます。

清濁併せ呑むまとめ

”清濁併せ呑む人”と言うと、器の大きな人格者だという意味がある反面、何の区別もしない人だという(悪い)意味も一緒に含んでいます。
よって、この言葉を目上の人に対して使う場合には、多少注意が必要になります。相手を選んで使ってこその言葉だと言えるかも知れません。

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