潮時(しおどき)
「潮時」というこの言葉、非常に間違えて使用している方が多い言葉であると言えるでしょう。実はこの言葉、「ポジティブ」な意味を持って使うべき言葉なのです。ですが多くの方が用いているのは「続けたいけど、やめるしかないよな」というようなネガティブな意味の言葉としてよく用いられています。
今回はそんな「潮時」という言葉について、正しい使い方を意識しながら掘り下げてみたいと思います。
潮時の意味
潮時の本来の意味は「何かを始めたり、行動を起こそうとした時、それを始める行うにあたって、今がいいタイミング」であることをものとなっています。
「このゲームはもう潮時かな」といった表現をする場合、「難しい、うまくいかないからやめるべきタイミングなのかな」ではなく「このゲームを通して色々なことを蓄積できた。次に何かをするなら今だな」といったような場面を表す言葉となります。
潮時の由来
潮時というこの言葉、一説ではやはり海の潮の様子から転じた言葉であるとされています。
潮が満ちていく時は「上げ潮」という状態で表され、上がりきった潮はそこから「引き潮」となり下がっていく訳なのですが、この上がった状態から下がった状態に変化するタイミングが「潮時」となります。
そして漁師が漁に出られると判断するのはこの潮時であることから、潮時という言葉は本来「いいタイミング」という意味で用いられてきた言葉なのです。
潮時の文章・例文
例文1.潮時だ。次の事業を始めよう。
例文2.この学校で色々なことを学んで潮時。留学するなら今だな。
例文3.潮時という言葉はネガティブな意味ではない。
例文4.熟考した末、潮時だと感じたから行動を起こすことにした。
例文5.様々な経験をしてきた今こそ潮時なのかもしれない。
潮時は「満ちた潮が下がるタイミング」すなわち「積み上げたものを次に活かす」べきタイミングと捉えてみると、より本来の意味がより解りやすくなるかもしれませんね。
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潮時の会話例
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佐藤さん、私潮時だと思うのでこの会社を辞めようと思います。
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鈴木さん!次に進めるものを身に付けることができたんですね。
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実はずっと英語を勉強しておりまして、この間とうとう英検一級に合格できたんです。
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一級はすごいですね!応援しますよ!
人は生きているかぎり、何度も潮時を経験するものとも言えるのかもしれません。
潮時の類義語
潮時の類義語としては、「チャンス(chance)」、「頃合い(ころあい)」などが挙げられます。
潮時まとめ
潮時という言葉は「次に繋げるいいタイミング」という意味で本来用いるべき言葉であるため、恋人であった二人が別れる際に潮時という言葉を使った場合、それは悲しいものではなく「お互いに人として成長するための次の段階へ踏み出していくための別れ」といった意味になるため、その場は悲しくても、より明るい未来を目指すためのものと踏まえてみれば、比較的早くその別れの辛さを強さに変えていくことができるかもしれませんね。