澎湃(ほうはい)
「澎湃」とは「水が逆巻く事から、新しい何かが沸き起こる様子」です。閉塞感を迎えている社会が打破されそうな時って、新たな気配を感じますよね。それが良い結果になるか悪い結果になるかは神のみぞ知るですが、そんな何かが起こるかもという雰囲気や空気感が「澎湃」ではないでしょうか。
澎湃の意味とは
「澎湃」の意味は以下の通りとなります。
(1)水が漲り逆巻く様。
(2)物事が盛んな勢いで沸き起こる様。
(3)「彭湃」「滂湃」とも書き同義。
”澎”は「水が漲る」「水が湧き立つ」、”湃”は「波の勢いが激しい」で、水の勢いが激しい事やそこから物事の勢いが盛んな様子などを「澎湃」と言います。一見すると古語として現代ではあまり使用されないと感じますが、中国語をそのまま使用しているだけでわりと使用頻度が多いです。これから物事が大きく変化する際に「澎湃」として、特にビジネス現場など硬い表現が求められる場合は「澎湃が迫る」「澎湃が起こりつつある」といった形で表現されます。
澎湃の由来
「澎湃」の由来は残念ながら不明ですが、文献としては中国前漢時代の文章家・司馬相如の書物「上林賦」に文言が記されています。
澎湃の文章・例文
例文1.社長派と副社長派の対立が激化し、今後は澎湃となってしまうのはもう避けようがない。
例文2.政権与党はカルト問題が取り沙汰されダメージを負っているが、それでも新しい時代が到来する澎湃のような空気感がまったく盛り上がらないのは、日本人の大多数は変化や揉め事が大嫌いで大人しく死んでいく方を選択するゾンビのような抜け殻だからだ。
例文3.パソコンにスマホに新テクノロジーが人類の発展に貢献したが、残念ながらその次がまったく見つからず、どこかの偉い技術者が澎湃となるように努力していると思うが多分無理だろう。
例文4.発生した台風の衛星画像を見ると、まるで澎湃となっている様があまりにも不気味でいずれ全てが呑みこまれそうだ。
例文5.新しく駅が造られ周辺にビルがいくつも建てられると、これから澎湃が起こる気配でワクワクしてくる。
「澎湃」を使った例文となります。
- [adsmiddle_left]
- [adsmiddle_right]
澎湃の会話例
-
何でこんなに退屈なのかと思ったら、最近は新しい文化が生まれていないからだと思うんだ。
-
そんな事はないでしょう。ネットやSNSで新しいのが日々誕生していない?
-
本当にそう思う? 俺には60年代や70年代の熱気が再現したとは到底思えない。澎湃が起こったとは感じられないよ。
-
うーん、確かにSNSとかのブームって一瞬で終わるのは納得する。それに限られた年代の一部の人たちに限定されているから、もっと大勢を巻き込む文化はないわね。
新しいブームが誕生しない現代は退屈という会話内容です。
澎湃の類義語
「澎湃」の類義語には、「隆々」「軒昂」「旺盛」「血気盛ん」などの言葉が挙げられます。
澎湃の対義語
「澎湃」の対義語には、「不振」「不調」「低迷」「沈滞」「不活化」などの言葉が挙げられます。
澎湃まとめ
「澎湃」は水が漲ったり逆巻く様で、そこから物事が激しくなる事です。要するに勢いが増してきて、新しい何かが起こりそうな時に用いる表現です。良い時だけでなく反対に悪い時にも使い、従来の流れとは違う何かが盛り上がってきています。