「火事場泥棒」の使い方や意味、例文や類義語を徹底解説！

火事場泥棒(かじばどろぼう)

｢火事場泥棒｣とは｢火災現場の混乱を利用して金品を盗む犯罪行為｣です。これが基本となる意味ですが、現在は他にも様々な使い方がされ、個人的には｢ズルい人｣｢悪巧み｣といった人達に相応しく、困っている人に付け込んで自らの利益を最優先にするのが｢火事場泥棒｣ではないかと思っています。普通の泥棒は被害者と顔を合わさないように犯行しますが、中には親しくなってから金品を云わば騙し取るので、被害者は精神的にも苦痛を帯びて二重の苦しみとなるのです。そんな許されない犯行でありズルい人の｢火事場泥棒｣についての解説となります。

火事場泥棒の意味とは

｢火事場泥棒｣の意味は以下の通りとなります。
(1)火事や自然災害などの混乱やどさくさに紛れて金品を盗む犯罪行為。
(2)泥棒の中でも火事場を利用して盗みを働く悪人。
(3)実際の火事ではなく、倒産などのごたごたや混乱を利用して利益を掴む者。
(4)略した｢火事どろ｣｢火事場どろ｣も同義。
”火事場”は｢火災が起こっている場所｣｢火事で焼け終わった場所｣、”泥棒”は｢人の物を盗む｣｢怠け者｣｢放蕩者｣となり、一般的には火事場で人々が混乱している状況を利用して金品を盗む事が｢火事場泥棒｣です。火事以外では水害や震災など自然災害が発生すると被災者は混乱したり、家を離れる機会も増えるので、それを狙って泥棒行為に働く事でもあります。要するに、騒ぎを利用した犯行であり、その中には自ら放火して騒ぎを起こして泥棒行為に及ぶより悪質な場合もあるほどです。この様な実際の火事や災害以外でも、企業や店舗の倒産や自己破産･計画倒産など詐欺まがいな場でも｢火事場泥棒｣と喩える場合もあります。例えば、債務整理などを進める整理屋と呼ばれる仕事は、借金で首が回らなくなった債務者を助けながらも自らも手数料などの名目で利益を得るので、人の不幸や混乱に付け込んだ｢火事場泥棒｣となるのです。この様な喩えとしての使い方は非常に多く、要するにズルい人であり困った人やそんな場を利用して、自分達だけ潤うようにするのが｢火事場泥棒｣なのです。最近なら政権批判で｢火事場泥棒｣と使われる事が多く、内閣が都合良く検察庁法を改正しようとしたり、コロナ渦で給付金を騙したり、怪しい業者にマスクを製造させ結果的に税金の高額投入で業者を儲けさせ、またマスクの高額転売で儲けるなども｢火事場泥棒｣と呼べるでしょう。ここから、一般的な常識や善意を持ち合わせた人が納得出来なかったり騙しているのではと不満を覚える様な行為は、実際の火事や泥棒行為が起きてなくても、｢火事場泥棒｣と表現できます。

火事場泥棒の由来

｢火事場泥棒｣の由来は諸説が入り乱れていますが、奈良時代や平安時代には火事場から物を盗む行為が行われていたと伝えられています。

火事場泥棒の文章・例文

例文1.アメリカは黒人が警官に殺されると、デモが起こりまったく関係ないお店から物を盗む火事場泥棒が起こる。
例文2.日本の国民性は世界から常々称賛されるが、実際には自然災害の現場から火事場泥棒が何度も起こり、近所の住民は寝ずに番をしていたほどだ。
例文3.近年に渡る政権の火事場泥棒ぶりは悪質極まりなく、賄賂を直接受け取っている訳ではないのでグレーでまかり通り、それに何も出来ない検察や野党も存在価値がない。
例文4.大物芸能人や著名人が亡くなると、遺産目当てで火事場泥棒の様な怪しい連中が近寄ってくる。
例文5.各地で火事場泥棒を繰り返して全国に指名手配されていた犯人グループが逮捕されたが、結局は軽い刑罰で済みそうだ。

｢火事場泥棒｣を様々なケースで使った例文となります。

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火事場泥棒の会話例

• 

  ニュース見て。被災地で悪行を繰り返してきた火事場泥棒がやっと逮捕されたよ。
• 

  でも、捕まえるの遅くない？
• 

  それは自然災害が起こった地は、防犯カメラなどの映像も故障や破損で無かったりするから、実際は警察も難しいんだろうね。
• 

  そういう理由もあったのね。でも、火事場泥棒みたいな悪質な犯行は罪を重くする法改正を願いたいわ。

｢火事場泥棒｣について夫婦が会話を繰り広げています。

火事場泥棒の類義語

｢火事場泥棒｣の類義語には、｢金庫泥棒｣｢車上狙い｣｢下着泥棒｣などの言葉が挙げられます。

火事場泥棒まとめ

｢火事場泥棒｣は火事発生の混沌や混乱に乗じて行う泥棒行為ですが、他にも水害や震災などの自然災害に企業や店舗の倒産などに肖って盗んだり利益を狙う事でもあります。また、どさくさに紛れて自分達の利益を狙う事なので、政治家がコロナや震災の騒ぎを利用して法案を通したりする事も｢火事場泥棒｣と揶揄されます。