災い転じて福となす(わざわいてんじてふくとなす)
「災い転じて福となす」とは「降りかかる災難や失敗を逆に利用して、自身の利益や幸せに変える事」です。要は、マイナスをプラスにする発想の転換であり、どんな困難でも諦めない逆境の力ではないでしょうか。実際に実行するのは難しいですが、だからこそその時の効果は絶大なのでしょう。それ故に、最も有名な諺の一つで、結婚式のスピーチで喜ばれたり座右の銘としている人も多いです。これだけ有名だと殆どの人は理解していますが、だからこそより多面的に詳しく解説をさせて頂きます。
この記事の目次
災い転じて福となすの意味とは
「災い転じて福となす」の意味は以下の通りとなります。
(1)自身に起こる災難を逆に役立つように利用する事。
(2)厄介事が一転して幸福事に変わる事。災難を幸福に変える事でありそんな気概。
(3)「災い転じて福と為す」「禍を転じて福と為す」なども同義。
”災い”は「不幸な出来事」「災難」、”福”は「幸い」「幸せ」「幸運」となるので、「不幸が変わると幸運になる」といった解釈になります。そこから、訪れる災難を逆に利用して幸運を手に入れるや、厄介事が幸福事に変わるといった意味合いです。不運に遭ったからと落ち込むのではなく、それを巧みに利用する精神的な逞しさが重要と説いているとも理解できます。さらに拡大解釈をするなら、人生を楽しめ・人生を前向きに行こうとも理解でき、災いをどの様に捉えるかは結局の所は本人次第であり、その人の度量の大きさが出るのでしょう。歴史的な偉人達も、逆境や困難から新しい発見や成功を手に入れたもので、そんな背景からも「災い転じて福となす」が人気高い所以なのではないでしょうか。
災い転じて福となすの由来
「災い転じて福となす」の由来は、中国戦国時代の逸話をまとめた書物「戦国策」の「燕策」となります。
災い転じて福となすの文章・例文
例文1.我が家のモットーは災い転じて福となすで、どんな困難でも明るく前向きに捉える様に教えれらたが、そんな両親が実は長年不仲でこの前離婚が成立した。
例文2.災い転じて福となすとは、結局のところ最終的に良い結果を得た人が後付けで言うだけで、不幸の最中にいる人はそんな心境にはなれないものだ。
例文3.新しい仕事にチャレンジしたかった友人は、リストラされても災い転じて福となすと前向きだったが、失業保険給付が切れて貯金も底をつくと連絡がパッタリ来なくなった。
例文4.仕事終わりに自宅アパートに帰宅したら、空き巣に入られ酷く荒らされていた。現場にやってきた警察官はまるでこちらに非があるような対応で、災い転じて福となすどころか災いから人間不信に陥りそうだ。
例文5.仕事では些細なミスから逆にコミュニケーションが取れて人間関係が良くなる災い転じて福となす事は多々あるが、プライベートではそんなドラマじみた良い出来事などは皆無である。
「災い転じて福となす」を様々な状況に使った例文となります。
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災い転じて福となすの会話例
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今年ももうすぐ終わりだけど、ろくな事が無かった一年だったね。
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本当よね。戦後最悪の一年と言えるほど、コロナが猛威を振るって人々の生活は激変したよね。
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それに、コロナだけでなく集中豪雨被害も相変わらず起こるし、日本も世界も混沌としていて何だか怖いね。
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でも、災い転じて福となすって言うでしょう。私たちが前向きになれば、良い影響を周囲に与えて、それがコロナじゃないけどさらに大きく広がっていけば大勢が幸せになれるよ。そう思いたいな。
コロナ渦で辛い一年を過ごした夫婦が、大勢が幸せになる様に期待を込めて「災い転じて福となす」と発します。
災い転じて福となすの類義語
「災い転じて福となす」の類義語には、「怪我の功名」「結果オーライ」などの言葉が挙げられます。
災い転じて福となすまとめ
「災い転じて福となす」は、身に降り掛かる災難を逆に利用して自身の利益や幸運にする事です。云わば、逆境を跳ね返して成長したり幸福を手にする様に努力をするべきという教えの様な諺です。辛い時はどうしても悲観しがちですが、それでも前向きに生きていればいつかは活路を見出し、さらに大きく飛躍するようになるのです。だから「災い転じて福となす」は、大勢から共感され支持されているのでしょう。