無頼派(ぶらいは)
この無頼派とは「派」という言葉が指し示す通り、「一群文学家達」のことを表した言葉になっております。今、初めて見たよという方も多い言葉かもしれませんね。
いつの時代にも何かしらの「想い」を持っている集団というものはいるものですが、今回はそんな「無頼派」という言葉について、深く掘り下げていきたいと思います。
無頼派の意味とは
「無頼派」という言葉は、「無頼」という言葉の意味が指し示す通り、当時の抑圧された時代背景に反発する姿勢を見せていた、それまでの常識に囚われないような生活、表現を貫こうとする姿勢を持っていた日本の文学家達を指し示した言葉となっています。
無頼派の由来
この「無頼派」という言葉が生まれたのは第二次世界大戦が終わった直後、世の中が戦後の混乱期に入り、ショックを受けたような無気力感、落ち込んだ気持ちに陥ったような閉塞感の中で、それに言葉で反逆しようとした人達が生まれたことがきっかけでした。
その精神性、文学における誠意を見た人達によって「無頼」と冠された一派の認識が広まっていきました。
無頼派の文章・例文
例文1.石川淳は無頼派だ。
例文2.私も当時を生きていたら無頼派の仲間入りをしてみたかった。
例文3.「無頼派」ですか。久しぶりに聞きました。
例文4.複数人の日本の文学家に対して「無頼派」という名称が付いた。
例文5.読書が趣味の彼は無頼派というものがどういうものなのか、よく知っている。
無頼派と呼ばれる人達が書いた作品、その姿勢には現在も熱烈な支持者がいるそうです。
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無頼派の会話例
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昨日無頼派の一人が書いた作品を読んでみたのですが、何か熱いものを感じました。
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小説の世界っていいですよね。静かなのに、熱量がすごくて。
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佐藤さんも本読まれるんですね。
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一週間に一回くらい読むようにしているんです。
無頼派は有名な文学家を指している言葉であるため、彼らの作品を読んだことがある方は多いことでしょう。
無頼派の類義語
無頼派の類義語としては、「新戯作派(しんげさくは)」や「破天荒(はてんこう)」などの言葉が挙げられます。
無頼派まとめ
無頼派と呼ばれる人達、特に坂口安吾には一つの信念がありました。それは「戦争に負けたから堕ちるのではなく、人間だから堕ちる、生きているから堕ちる、だが人は永遠に堕ちることはできない。人の心は強くない、弱い。だからむしろ人は完全に堕ちてしまうことが必要なのだ。人のように日本も堕ちる必要がある。底まで堕ちることで自分を発見し、救うべきなのだ。」私なりの注釈であるため、違うと感じた方には申し訳ありません。
これを踏まえ、一言で表せば彼には「正しく堕落するべき」という信念があったことがわかります。
非常に奥深い考え方で、今の時代、頑張りすぎて頑張ることに疲れてしまった方には、目が覚めるようなものなのではないでしょうか。
肩の力は適度に抜いて、今日も生きていきましょう。