「然るべき」の使い方や意味、例文や類義語を徹底解説!

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然るべき(しかるべき)

「然るべき」とは「当然・適当・相応しい・そうあるべき等々の意味を持つ言葉」です。政治家などが使う印象が強い「然るべき」は丁寧であったり畏まった表現である一方、本心とは別の口を濁していると抱く人も多いと思います。その便利な使い勝手から良くも悪くも受け取れる「然るべき」の解説となります。

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然るべきの意味とは

「然るべき」の意味は以下の通りとなります。
 (1)そうあるべき。そうするべき。そうするのが当然。
 (2)適当。相応しい。当たり前。相当。
 (3)「然る可き」とも書き同義。
古語的表現「然るべし」には「適当」「相応しい」に加えて「立派」「当然そうなるはず」といった意味もあり、その「然るべし」を変化させたのが「然るべき」で同じく妥当・適正・適切といった意味になり、特に国会議員や弁護士といった畏まった表現が求められる職業で重宝されています。要するに親子や友人関係で「然るべき」は少々堅苦しいですが、営業マンとお客や政治家と秘書など明確な上下関係が成立している際には、「然るべき対応をします」「然るべき善処を致します」とする事で素直に従う表現となります。また、例えば同僚同士でも一線を引きたいなどドライな関係にしたいなら、何かの質問に対して「然るべき人に相談した方が…」「然るべきタイミングが来たら答えます」といった使い方もできます。深掘りするなら「適当」や「相応しい」の方が本来なら現代らしく意味も通りやすいのですが、これでは噛み砕いた表現と誤解をされる恐れもあるので、場合によっては同じような立場でも「然るべき」を敢えて使う人もいます。

然るべきの由来

「然るべき」の由来は残念ながら不明ですが、文献としては明治時代の小説家・尾崎紅葉の著書「二人女房」などに文言が記されています。

然るべきの文章・例文

例文1.総理が「その問題は然るべき時に決断する」と会見で口にしてから数年が経過したが、相変わらず何も起こらずさざ波すら立つ気配はまったくない。
例文2.上司に相談するべきか悩んだが、然るべき人ではないと自分では思っていたので何も言わずに退社する事にした。
例文3.週末はクレームを入れてくる高齢者が多いが、取りあえずは「然るべき対応をする」と口を濁して逃げてしまう。
例文4.然るべき時に然るべき行動を取っていれば、今の日本の衰退は無かったのかもしれない。
例文5.保守政権と有無を言わさずに絶対的に支持する岩盤層があるかぎり、何があっても日本は落ちるところまで落ちると決まっているのだから最後は然るべきタイミングで国外脱出を目論む。
「然るべき」を使った例文となります。

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然るべきの会話例

  • 離婚届は俺が出すから…。うん、大丈夫だよ、出すって。

  • それっていつなの? もう離婚するって結論は出たよね…。だから、早く役所に提出してよ。

  • だから、今日は無理だし…、えーと…、然るべきタイミングが来たらきちんと出すから。

  • 離婚届は24時間対応だから夜中でも出せるの。何で先延ばしにするのよ。

離婚する決断をした夫婦だが、夫はまだ未練があり離婚届の提出を渋っているという内容です。

然るべきの類義語

「然るべき」の類義語には「適当」「妥当」「当然」「相応」「尤も」「真っ当」「もちろん」などの言葉が挙げられます。

然るべきの対義語

「然るべき」の対義語には「不適切」「不対応」「不適当」「不相応」「不十分」「見当違い」「筋違い」などの言葉が挙げられます。

然るべきまとめ

その時の状況などで妥当であったり相応しいのが「然るべき」です。物事の対応などで「そうするべき」と納得した事の丁寧な物言いが「然るべき」となり、特に失礼のない対応が求められるビジネス現場などでは大変重宝される表現の一つとなっています。

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