狐火(きつねび)
「狐火」とは「狐が関与して発火させたという俗説から、山野などで火が突如発生する現象」です。狐が起こした火だから「狐火」というのは安易ながらもインパクトは抜群で、だから現代でも「狐」=「火」とイメージする人も多いですよね。どことなく狐の毛並みや尻尾などが炎の揺れにも見え、そんな事からも長年に渡って信じ込まれてきたと思われます。
狐火の意味とは
「狐火」の意味は以下の通りとなります。
(1)日本並びに世界各地で伝わる原因不明の火が突如現れる怪異現象「怪火」(かいか)の事。
(2)狐の口から火が吐き出されたという俗説から、深夜に山野で出現する不思議な火。
(3)燐火・鬼火・狐の提灯なども同義で、夜中の墓地や湿地などで突如発生する火の呼び名。
(4)植物「のげいとう」、キノコ「ほこりたけ」の異名。
「狐火」は人気のない夜中に火が突如発生するとされる怪異現象で、古来から日本だけでなく世界各地で目撃情報が伝えられています。それらの多くは誤解による見間違いとされますが、全てを否定するのもまた無理があります。要するに自然発火するケースも僅かばかりあり、それらを日本では「狐火」等々と呼ぶようになり代々伝わっていったとする方が自然ではないでしょうか? 一説によると「狐火」は春から秋の夜中に見られる現象で、提灯や松明のような大きさの火とされています。また、狐は古来から火と繋がりがある動物とされ、狐が尾を使って火を起こしたや吐息が火だったという現代では信ぴょう性の低い迷信めいたものが俗信として各地に残されています。
狐火の由来
狐はかつては全国各地に生息していたようで、あちこちに言い伝えが残されています。特に「狐火」に関しては東北地方で狐と火を結び付けた俗信が多く「狐松明」と呼ぶ地域があったり、秋田県平鹿郡では良い前兆に「狐火」が出現すると信じられています。文献としては、室町時代後期の公家・三条西実隆の日記「実隆公記」(1488年)などに文言が記されています。
狐火の文章・例文
例文1.夢の中では何度も登場する狐火をいつかリアルで見たいものだ。
例文2.地方在住者やソロキャンプをしている者の中には狐火を拝んだ事がある人もいるかも知れない。
例文3.俗説によると出現した狐火を追うと、最後は突然消えてしまうそうだ。
例文4.狐が狐火なら狸は一体何になるのか気になるし、プラウザの「ファイアフォックス」との関係も知りたいところだ。
例文5.地元では狐火は災いの象徴とされ、死んだ爺さんも最後まで若い時に見た狐火の呪いと口にしていたが、88歳の米寿まで元気に生きて最後は子供や孫にも囲まれて死を迎えて崇りもないだろうとツッコミを入れたくなった。
「狐火」を使った例文となります。
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狐火の会話例
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夜中の川釣りは危険なんじゃない?
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だからいいんじゃない。人気もないし、自然の中で純粋に釣りを楽しめるから行こうよ?
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だけど…、もし狐火が出現したり河童が襲ってきたらどうするの?
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あははは! そんな事を正か本気で信じていないよね?
女性が知人男性を夜中の川釣りに誘っていますが、小心者な男性は怖くて行きたがらないという内容です。
狐火の類義語
「狐火」の類義語には、「幽霊火」「青火」「ヒトボス」「火点し」「人魂」などの言葉が挙げられます。
狐火の対義語
「狐火」の対義語はありません。補足として”狐”の対義語は「狸」、”火”の対義語は「水」などの言葉が挙げられます。
狐火まとめ
「狐火」は古来から全国各地で伝えられている原因不明の怪しい火です。夜中に突如発生する不思議な現象で、狐が口や尾から発生させているという迷信が信じ込まれ「狐火」や怪異現象「怪火」などと呼ばれています。一方で東北地方では「狐火」は縁起が良いとも言われ、世界各地でも迷信めいた説がいくつも残されているので、未だに全容が解明されず謎が多い現象や説となっています。