猛抗議(もうこうぎ)
「猛抗議」とは「相手の発言や決定などに対して、納得できない気持ちが抑えられず発言や態度で強く抗議する事」です。何事も相手がある場合は同調して友好的になったり、時には不満から怒りの声を上げてしまうものです。これは対人関係がある以上はどうしようもなく、普段は自分を抑えていてもある限度を超えると強い憤りから声を荒げて不満や不服をぶつけるのでしょう。そんな態度を「猛抗議」と言います。
猛抗議の意味とは
「猛抗議」の意味は以下の通りとなります。
(1)相手の発言や決定や行為に対して、激しく反対の意見や要求を主張する事。
(2)非常に強く抗議する事。強く異議を唱える行為。
(3)「猛反対」も同義。
”猛”は「がむしゃらで強い」「猛々しい」「程度が酷い」、”抗議”は「相手の発言や決定などを不当と反対意見を主張する事」で、非常に激しい反対意見が「猛抗議」です。これは特にスポーツ世界や国政・外交などで使われる事が多く、スポーツなら野球やサッカーで試合中の選手が審判の判定に対して納得できず強く意見を言ったり、政治ならある国が他国の声明に不満から強く反発し抗議するなどを「猛抗議」と表現します。要するに「抗議」や「反発」を強調した言葉となり、それだけ反対・反発する方が憤っていると受け取れます。一方、反対意見を上げる方が絶対に正しい訳ではなく、単に我慢が苦手な怒りやすい性質とも受け取れ、ある種のお約束なポーズ的に「猛抗議」を繰り広げる場合もあります。
猛抗議の由来
「猛抗議」の由来は残念ながら不明ですが、文献としては「抗議」で近代日本の小説家・徳富蘆花の著書「不如帰」などに文言が記されています。
猛抗議の文章・例文
例文1.プロ野球の試合を観ていると、また監督が審判の判定に怒りの猛抗議を繰り広げて、これで試合時間が長くなるのが決定したがファンは大喜びしていてまるでプロレスのようなやり取りだ。
例文2.有名女優の浮気が発覚し夫が会見をすると、芸能村の仲間たちは揚げ足取るような小さな点を突いて夫に猛抗議を繰り広げて仲間をかばい、これには政治家以上に頭が腐っていると改めて思い知った。
例文3.これだけ選手から猛抗議されたら審判の成り手も激減し、いずれAIが奪っていくだろう。
例文4.アニメや漫画ファンは作品の内容に納得できないと、時には猛抗議を繰り広げて出版社に怒りメールや電話を入れると知り、子供の頃は教室の隅に居るか弱いアニメ好きが一体どこでそんな暴力的な性格に豹変してしまったのだろうか?
例文5.社会に不満しかなく漠然と何かに猛抗議をしたいが、一体どこにこのやり場のない怒りをぶつけるべきなのか対象が分からず、取り敢えずは酒を飲んで寝る事にした。
「猛抗議」を使った例文となります。
- [adsmiddle_left]
- [adsmiddle_right]
猛抗議の会話例
-
ほら、また隣から壁ドーンって叩く音が聞こえる。
-
私達の会話が煩いから猛抗議しているんじゃない?
-
こんな小さな声だから聞こえないでしょう。
-
でも、盗聴器しかけてボリュームマックスで聞いていたら、相当煩いんじゃない。えっ、それは相手の勝手だろうって。そうだけど…、壁叩く人に常識は通用しないって。
自宅アパートで会話をしていたら、隣人から壁を叩かれたという内容です。
猛抗議の類義語
「猛抗議」の類義語には「反対」「反抗」「反逆」「反発」「否定的見解」「大反対」「激しい怒り」「爆発寸前」などの言葉が挙げられます。
猛抗議の対義語
「猛抗議」の対義語には「同情」「感受」「受諾」「共鳴」「大賛成」「賛同」「全面的賛成」などの言葉が挙げられます。
猛抗議まとめ
相手の意見や行為などに強く反対をするのが「猛抗議」です。よって、「反対意見」が「猛抗議」ですが、非常に強い口調であったり態度が大きいなど普通の抗議よりも明らかに憤っている姿が垣間見れます。ですからスポーツなど真剣勝負の場であったり、政治・外交などの場ではアピールの意味合いも兼ねて「猛抗議」をする事が多くなります。