玄人はだし(くろうとはだし)
時々、素人でもプロ顔負けの実力を誇る人っていますよね。例えば、カラオケやモノマネなどは素人でも驚きの腕前を誇り、それでテレビ番組が成立したり人気ユーチューバーとなって成功を収めるほどです。そんな様を表現する言葉が「玄人はだし」であり、今回は詳しく解説をさせて頂きます。
玄人はだしの意味とは
「玄人はだし」の意味は以下の通りとなります。
(1)未熟とされる素人ながら別格の実力があり、本職よりも技芸や学問が優れている事。
(2)専門家が裸足で逃げ出すほど、アマチュアながら驚くべき技術や知識を備えている。
(3)プロよりも優れた素人。専門家よりも実力ある一般人。玄人以上の腕前。
(4)「プロはだし」「玄人跣」「玄人裸足」も同義となる。
素人の実力があまりにも高く、専門家である玄人が恐れをなして思わず靴を履くのも忘れ、裸足で逃げ出す様から付けられたのが「玄人はだし」です。要するに、それぐらい実力秘めた素人であり、知識や技術、または学問などの能力がとても高い人の喩えとなります。通常は専門家がそこまで実力を認める事は稀なので、それぐらい才能豊かで特別な実力者と解釈できます。”玄人”は「専門家」「熟達した人」「水商売女性」、”はだし”は「はだしで逃げる」といった意味となります。
玄人はだしの由来
「玄人はだし」の由来は、残念ながら不明です。文献としては、昭和を代表する小説家の一人である佐々木邦の「続珍太郎日記」(1921年)に文言が記されています。
玄人はだしの文章・例文
例文1.オセロに関しては玄人はだしと自負していたが、甥っ子の小学生に惨敗してからは、オセロの名前を聞くだけで悔しくなる。
例文2.釣りの世界は玄人はだしな実力者が多く、私もそんな一人で今日も腕が落ちないように海釣りへ出掛けてくる。
例文3.パチンコで勝ちまくっていたら、その店から出入り禁止となった。玄人はだしと認められた証拠だが、いささか納得できない。
例文4.元日本代表の名DFで引退した中沢選手は、学生時代はまったく無名でその後プロであれだけ活躍したのだから、十代を玄人はだしで過ごし最も成功したサッカー選手である。
例文5.投資の世界は自称・玄人はだしで溢れ、その多くは陳腐な手法を誤魔化して会員集めのオンラインサロンで儲けるカラクリとなっている。
「玄人はだし」を投資や釣りなどの世界で使った例文となります。
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玄人はだしの会話例
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それにしても、料理の腕前はプロ顔負けだよね。このエビフライなんて、洋食屋で食べる以上だよ。
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ちゃんと下処理しているし。それに隠しテクニックもふんだんに取り入れているからね。
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一度、専門家に食べさせてみなよ。きっと、玄人はだしで逃げ出すよ。
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ちょっと、それは褒め過ぎよ。私の料理は素人レベルの範囲だって。
夫が妻の手料理をべた褒めするという会話です。
玄人はだしの類義語
「玄人はだし」の類義語には、「素人離れ」「達人」「プロ顔負け」「腕達者」などの言葉が挙げられます。
玄人はだしまとめ
「玄人はだし」とは、素人ながらも才能溢れる実力者の事で、玄人である専門家が裸足で逃げる様子から付けられた言葉です。プロ以上の技術や知識があるのでそんな素人の実力者を「玄人はだし」と表現します。