王道(おうどう)
この言葉はよく、さまざまなところで使われます。「この味こそ、王道だろう」「王道の展開だ」と使うことが多いのではないでしょうか。しかし、この言葉はもともと「正攻法」「定番」などの意味は最近になって広まった使い方ということを知っていますか?
この言葉の由来はとても歴史に絡んでおり、面白いのでぜひ詳しく見てみましょう。
王道の意味とは
王道の意味とは、「徳のある王が行う文治政治(武力によらず、学問や法令によって治める政治)」や「容易な道、近道」ということを指します。
「徳のある王が行う政治」から、「王が進むべくしてすすむような正当な道」という意味から転じて「欠点のない基本に忠実な方法や手段」という意味が広がっています。
王道の由来
王道の由来とは、古代中国までさかのぼり、儒教が広まっており孔子の教えを受け継いだ孟子が考えた言葉です。「君主は仁徳をもって国を治める」とあり、民を憂う王は武力ではなく、学問の教えや法律などで国を治めなければならないという教えです。
「安易な道」という言葉の意味の由来は、アケメネス朝ペルシア帝国にダレイオス1世が首都スーサからサルディスという都市まで結ぶ公道を作らせて容易に行き来できるようになりました。その公道のことを「王の道」というようになり、「容易なやり方、近道」という意味になりました。
王道の文章・例文
例文1.この王道なデザインのほうが、一般民衆にうけやすいと思う。
例文2.王道なやり方に慣れてしまうと、いざというときに努力できない。
例文3.最近の政治は、王道という言葉が似合わない煩雑な業界になっている。
例文4.この王道な戦略によって、この戦いは負けてしまった。
例文5.王道のもとに、法の執行をする。
王道と一口に言っても、さまざまな意味があるので、注意しましょう。
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王道の会話例
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今日は、カレーか。おいしそうだな。いただきます。
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ふふ、今日のカレーは一味違うことにあなたは気づくかしら。
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むっこれは、王道の味付けだが、こくが深くてまろやかな味…この隠し味はいったい…
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正解は、これよ。
邪道のものも良いものは良いのですが、王道なもののほうが根強い人気がでることがあります。
王道の類義語
王道の類義語として、「定番」「正攻法」「定石」などがあげられます。
王道まとめ
王道の意味と由来について調べてみましたが、よく一般的に用いられている意味は実は最近広められたものだということを知っていましたか?
ですが、最近はこの正攻法という意味のほうが広まってしまっているように見受けられます。
正攻法=王の道理というイメージが結びついてしまっているのでしょう。このように、近年になって意味が変わる言葉も多く存在します。
みなさんもこれを機に言葉の由来やもともとの意味について調べてみてはいかがでしょう。