玲瓏(れいろう)
「玲瓏」とは「宝石のような美しさや輝き」や「宝石が触れ合う美しい音色や響き」です。美しいものの例え表現はいくつもありますが、鉄板となるのは宝石ではないでしょうか? 「君はダイヤモンドよりも美しい」「ダイヤモンドよりも綺麗」といった名文句は女性なら一度は言われたいと思いますが、そのような形は古代中国や日本でも「玲瓏」という言葉で使われていたようです。
玲瓏の意味とは
「玲瓏」の意味は以下の通りとなります。
(1)宝石などが透き通るように美しい様。明るく光り輝く様。
(2)宝石などの触れ合って美しくなる様。音色の響き渡る様。
”玲”は「玉の涼しげに鳴る音」「玉のように美しい」、”瓏”は「玉が触れ合って鳴る音」で、どちらも玉が涼しげに鳴る美しい音色という意味があり、それを繰り返して強調したのが「玲瓏」です。玉は現代なら「宝石」となるので、宝石の美しさであったり触れ合った時の音も風情があり特別だとして「玲瓏」とします。例えば、美しい女性に透き通るような声も備わっている場合を「あの人は玲瓏たる特別な美しさがある」、音楽会でのピアノ演奏を「玲瓏の音色が会場に響いた」といった風になります。よって、美しいものにもう一つの美しさを持ち合わせていたり、或いは古語的なニュアンスで上品・気高さなどを感じ取ってほしい場合に敢えて使ったりします。単に「美しい」とするだけではイメージが広がり掴み難いので、「玲瓏」とすると宝石のような美しさなんだと理解できます。
玲瓏の由来
「玲瓏」の由来は古代中国の詩人・馬熙の詩「開窓看雨」から誕生した四字熟語「八面玲瓏」とされています。文献としては奈良時代に誕生した日本最古の漢詩集「懐風藻」などに文言が記されています。
玲瓏の文章・例文
例文1.無理して購入した血統書付き愛犬は散歩や餌を食べる姿も玲瓏そのもので、我が家に驚きと感動を与えてくれる無二の存在だ。
例文2.玲瓏を売りにする女子高ほど悪質な苛めが横行し、見た目や他人に見せる美しさと人間の本質は別物なのだ。
例文3.その玲瓏な外見を売りにするキャバクラ嬢が行方不明になり、パパ活関係にあった代議士や賄賂を贈っていたとされる中古車販売最大手の経営陣までを巻き込み日本を揺るがす大騒動に発展した。
例文4.玲瓏たる夜景を眺めるとだんだん力が漲り、このままどれだけ増税を課されても自分は絶対に負けないと固く決心しハローワークに向かった。
例文5.毒舌を売りにする女性タレントほど趣味の楽器演奏で玲瓏な音色を響かせるそうで、驚いてしまう。
「玲瓏」を使った例文となります。
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玲瓏の会話例
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これ、俺の気持ちだから受け取って。
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ありがとう。こんなに綺麗な宝石もらったの初めてだよ。嬉しいー。
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お店の中でいちばん玲瓏に見えたものを選んだけど、喜んでくれてこっちも嬉しいよ。
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だけど…、これからは欲しい物は事前に言うから、それを買ってくれたら…もっと嬉しいなー。約束してよね。
宝石をプレゼントした彼氏と彼女の会話やり取りです。
玲瓏の類義語
「玲瓏」の類義語には「煌めき」「輝き」「燦然」「赫赫」「燦爛」「鮮やか」「美麗」「赫奕」などの言葉が挙げられます。
玲瓏の対義語
「玲瓏」の対義語には「醜い」「醜悪」「不細工」「汚い」などの言葉が挙げられます。
玲瓏まとめ
宝石のような美しさ、その宝石が触れ合う美しい音となるのが「玲瓏」です。美しさや綺麗さの奥深しい表現で、本来の輝きや清廉といったイメージを連想させます。普通に綺麗ではありふれている場合は、「玲瓏」とした方が雰囲気が感じられる事から重宝されています。