生き馬の目を抜く(いきうまのめをぬく)
「生き馬の目を抜く」とは「素早く物事を行ったり、狡賢く利益を上げるような油断ならない人や世の中の喩え」です。田舎で育ち初めて東京などの大都会を訪れると人の多さに圧倒されますよね。そんな都会は抜け目なく生きる「生き馬の目を抜く人々」で溢れ返っていて、油断をすると絶好のカモとして騙されてしまうので、自分の身を守る為にもこのような諺が教訓となるのでしょう。
この記事の目次
生き馬の目を抜くの意味とは
「生き馬の目を抜く」の意味は以下の通りとなります。
(1)生きている馬の目を抜き取るほど、物事を素早く行う喩え。
(2)生き馬の目を素早く抜く事から、他人を出し抜き利益を上げるようなズルい相手に油断しない喩えとなる。
「生き馬の目を抜く」は「素早い動作」と「ズルい相手への注意」という意味になります。実際に生きている馬の目を抜くには躊躇いなどを無くし一気にやる必要があるので、そこから素早く行う事となります。そして少々飛躍しますが「目を抜く」から、抜け目がない相手に油断をしないようにと注意をする喩えにもなります。よってニュアンスとしては狡賢い人や厳しい人などに用いたり、或いは自分自身がそうなるようにと誓う際に「生き馬の目を抜く」となります。
生き馬の目を抜くの由来
「生き馬の目を抜く」の由来は残念ながら不明ですが、文献としては昭和の美術史家・安藤更生の著書「銀座細見」などに文言が記されています。
生き馬の目を抜くの文章・例文
例文1.令和の時代になっても相変わらず世の中は殺伐としていて、街には生き馬の目を抜く奴らで溢れ返っていて、油断をすると有り金全部を情報商材や宗教団体への献金や暗号資産に使われ文無しにされる。
例文2.これまで日本は平和で安全な国と言われてきたが、これだけ強盗事件が増えれば犯罪者よりも賢くなって、それこそ生き馬の目を抜く能力こそが最重要となる。
例文3.生き馬の目を抜くつもりで誰よりも早く並んだはずが、既に行列が出来ていて限定フィギュアをゲットするのを諦めた。
例文4.裕福を装い投資や儲け話を笑顔を持ちかける奴らは100%詐欺師なのに、大学生だけでなく社会人になっても騙される甘ちゃんは残念ながら今後も生き馬の目を抜く奴らからカモとなり続けるだろう。
例文5.スマホ画面ばかりを見つめるZ世代は生き馬の目を抜くような生き方は不可能なので、この美しい貧困時代を精々大好きなiPhoneとSNSを後生大事に細々と頑張ってもらいたいものだ。
「生き馬の目を抜く」を使った例文となります。
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生き馬の目を抜くの会話例
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また出世レースで負けた気がする…。
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ちょっと、あなた…、来年は子供達も受験なのよ。これからどんどんお金が掛かるのに、少しは給料を上げて貰わないと…。ごめんなさい、言い過ぎたわね。
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いや、いいんだよ。俺に生き馬の目を抜くような力が欠けているのが原因だから。
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あなたの優しくて真面目という長所は、今の時代には合わないのかも知れないわね。
世知辛い世の中を必死に生きるサラリーマン夫婦の会話内容です。
生き馬の目を抜くの類義語
「生き馬の目を抜く」の類義語には「生き牛の目をくじる」「生き牛の目を抉る」「油断も隙もない」などの言葉が挙げられます。
生き馬の目を抜くの対義語
「生き馬の目を抜く」の対義語には「愚直」「実直」「馬鹿真面目」などの言葉が挙げられます。
生き馬の目を抜くまとめ
馬の目を抜き取るという行為から、素早く行うや油断ならない喩えが「生き馬の目を抜く」です。百戦錬磨のような狡賢い人やそんな社会などで使う表現で、だからこそ自分自身も注意を怠らない必要があるのでしょう。