盆と正月が一緒に来たよう(ぼんとしょうがつがいっしょにきたよう)
非常に忙しい時、「猫の手も借りたい!」という表現はよく使うと思いますが、実はこの「盆と正月が一緒に来たよう」という言葉も同じような意味を持つことわざです。また、忙しさではなく「幸福が重なり非常に喜ばしいこと」を表す言葉として使う場面もあります。ではいったい、どんな意味があり、具体的にどんな場面で使うことができるのでしょうか?由来などもあわせてご紹介していきます。
この記事の目次
盆と正月が一緒に来たようの意味とは
これは「非常に忙しいこと」や「幸運・吉事の重なること」のたとえとして用いられる慣用句です。
1.用事が幾つも重なり、非常に忙しいさま。
2.喜ばしい出来事が幾つも重なり、非常にめでたいさま。
現在では語義2も広く用いられていますが、本来は誤用であるとされています。これは「新年を迎える正月はめでたく、お盆を加えると更にめでたくなるだろう」という誤解から、誤用が広まったと考えられています。
盆と正月が一緒に来たようの由来
「非常に忙しいさま」を表す言葉としての語源は、先祖供養の行事である盆と新年を迎える正月には、それぞれ特有の行事がありせわしないことから、「一年で最もにぎやかで忙しい二つの日が同時に来れば、更に忙しくなるだろう」という想像から作られたそうです。
また「幸運・吉事の重なること」を表す言葉としての語源は、江戸時代の奉行人は年に二回しか休暇をもらえなかったことから来ていて、「盆と正月が一時に来たよう」や「盆と祭りが一緒に来たよう」という言い方をすることもあるようです。。
盆と正月が一緒に来たようの文章・例文
例文1.この春は子供の幼稚園の入園式と小学校の入学とが重なって、まるで盆と正月が一緒に来たように忙しなくなりそうだ
例文2.大学3年生になってからは課題と就活とバイトの日々で、まるで盆と正月が一緒に来たような気分だ
例文3.妹が結婚し姉には子供が生まれ、最近の父と母は盆と正月が一緒に来たように嬉しそうだ
例文4.今週は会議の資料作成や客先訪問などが重なって、盆と正月が一緒に来たような忙しさだ
例文5.その吉報を聞いた彼の顔には、盆と正月が一緒に来たような喜色がハッキリと浮かび上がった
用事が重なり非常に忙しい様子に対して使う場合と、嬉しいことが重なり非常に嬉しい様子に対して使う場合があるので、どちらの意味合いかを前後の文脈から見分けましょう。
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盆と正月が一緒に来たようの会話例
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なんだか今日はすごい行列ができてますね…
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このチラシを見て!今日と明日限定で半額イベント実施中ですって。
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そういう事ですか。こんなに混んでるなんて初めてだし、まるで盆と正月が一緒に来たような繁盛ぶりですね。
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半額だなんて滅多にないイベントだものね。ただこの混みようじゃ、一体いつになったら入れるのかわからないわね…
このように、「普段に比べて非常に忙しい状態」を指して使うのが適していると言えるでしょう。
盆と正月が一緒に来たようの類義語
類義語には「猫の手も借りたい」が挙げられます。これは、猫の手でも借りたいほど極めて忙しい、という様子を表した言葉です。また「席の暖まる暇もない」や「目が回る」なども、非常に忙しくせわしない状態を表すので類義語と言えるでしょう。
盆と正月が一緒に来たようまとめ
「盆と正月が一緒に来たよう」ということわざには、「非常に忙しいこと」や「幸運・吉事の重なること」といった意味があることがわかりました。お正月とお盆を特別とする考え方は今も昔も変わらないようですね。是非みなさんもこの言葉を活用してみてください。