益荒男(ますらお)
益荒男は「ますらお」と読みます。「ますらお」と聞いて力士を思い浮かべるのは相撲ファンの人。「益荒男旋風」「白いウルフ」で親しまれた力士の名前も「ますらお」ですが、あちらは漢字が違って「益良雄」と書きます。
益荒男は日本語の言い回しの一つとして、昔から使われている言葉です。パソコンで「ますらお」と打って変換すると「丈夫」という言葉が出てきたりして、「益荒男ってどういう意味なの?」と思う方もいるでしょう。
この記事では「益荒男」という言葉について、意味や由来を解説します。
益荒男の意味とは
益荒男とは、「勇ましくりっぱな男子」のことを指して言う言葉です。「見事な益荒男ぶり」と言えば、男らしさをほめる言葉になるわけですね。
別の漢字で「丈夫」があり、これも「ますらお」と読むときがあります。普段丈夫(じょうぶ)という時は「体が健康、しっかりしている」という意味になりますが、「ますらお」と読むときには益荒男と同じ意味になります。
益荒男は「ますらたけお」と読むこともありますが、基本的には「ますらお」でいいでしょう。
益荒男の由来
益荒男は奈良時代まで由来を辿ることができます。この時代、武芸に優れた立派な男性を「優男」(まさりお)と呼んだのだそうです。現代になり優男が転じて、益荒男となりました。
益荒男の文章・例文
例文1.祭りで太鼓をたたく男衆は、それは見事な益荒男ぶりだった
例文2.以前叔父は体も丈夫で益荒男と慕われていたが、病を患ってからはめっきり体が細くなった
例文3.名前は覚えていないが、益荒男ぶりが目に焼き付いて離れない
例文4.女性たちに押されてばかりでいないで、たまには益荒男になってガツンと言ってやったらどうだ
例文5.護身に走る政治界の中で、彼は国会の癌を切って見せた。彼こそ本物の益荒男だ
上記のように使います。当然ながら、女性には使えない誉め言葉です。
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益荒男の会話例
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「社内変革の一巻として現場の意見も取り入れる」と社員をミーティングに含めるのはいいけれど、結局役員が現状維持に走ってしまったら何も変わらないよなあ。まったく意味のないミーティングだったよ。
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本当よね。期待した私がばかだったわ。でも、だからこそ部長には救われたわよね。
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ああ。「会社を変えるんじゃなかったんですか?」なんて社長に詰め寄ってさ。社長もたじたじしてたな。
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あれがなかったら、本当に会社に失望してたところだったわ。部長こそ本当の益荒男ね。
社内ミーティングの様子について会話しています。毅然とした態度で意見を言えるのも益荒男といえますね。
益荒男の類義語
益荒男に似た言葉について見てみましょう。類義語としては「偉丈夫」が挙げられます。この言葉も「立派な男性」を指す言葉です。
益荒男まとめ
益荒男という言葉について解説してきました。益荒男として立ち上がる人が必要とされるのは、いつの時代も変わらないのかもしれません。