盲蛇に怖じず(めくらへびにおじず)
「盲蛇に怖じず」とは「目が見えない人は蛇の存在に気付かない事から、怖いもの知らずや大胆な行動を取れる喩え」です。大胆な行動を取れるのは勇気があるというより、無知や無謀だと分かっていないからですよね。もちろん冷静に判断した上での破れかぶれから起こす行動もありますが、大抵の場合は結果がどうなるか想像すらしないので恐ろしいと感じないのです。
盲蛇に怖じずの意味とは
「盲蛇に怖じず」の意味は以下の通りとなります。
(1)物事を知らない者は恐ろしさも知らない。無知な者ほど向こう見ずな行動をする。
(2)目が見えない人は蛇を見た事がないので怖がりもしない事から、知識がない者ほど怖さを知らずに立ち向かおうとする喩え。
(3)「盲蛇に怖じず」、略した「盲蛇」なども同義。
”盲”は「盲人の略」「目が見えない人」、”怖じず”は”怖じる”を否定して「怖じ気つかない」「怖がらない」で、目が見えない盲人は蛇を見れないので存在を知らないとして、物事を知らない人は恐ろしさも分からないとなるのが「盲蛇に怖じず」です。逆に言うなら、怖さとは目に見えて認識をして始めて自覚をするので、怖さが見えなければ恐怖心を抱かずに大胆な行動が取れると解釈できます。よって、無鉄砲・大胆・勇敢・果断など危険を顧みずに行動するのも同義扱いで非常に近い意味合いになります。
盲蛇に怖じずの由来
「盲蛇に怖じず」の由来は残念ながら不明ですが、文献としては江戸時代に誕生した俳諧の一種「雑排」の「軽口頓作」などに文言が記されています。
盲蛇に怖じずの文章・例文
例文1.盲蛇に怖じず、世の中の大半の若い者はこれに当て嵌まるがだからこそ人生を冒険できるのだろう。
例文2.世紀の大発見や大発明もある種の盲蛇に怖じずと思う事を続けた結果が反映されたものだ。
例文3.1人病院のベッドで目を瞑ると、自分にも盲蛇に怖じずな時期があったと涙が溢れそうになるが、今はただ注射を打たれ眠るだけの日々だ。
例文4.盲蛇に怖じず、W杯を観ていると強豪国に恐れず攻撃的にいくチームはの試合は勝っても負けても熱くなる。
例文5.給料が入ればパチンコや競馬に注ぎ込めた日々は盲蛇に怖じずだったと、今になって思えてならない。
「盲蛇に怖じず」を使った例文となります。
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盲蛇に怖じずの会話例
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若さとは永遠ではないから…。
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それは誰だって老いて若さを失ってからの方が人生は長いでしょう。
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でも、盲蛇に怖じずって言うじゃない。俺は臆病だからそんな輝かしい大胆に生きてきた時期がないんだよ。年を取って、もっと挑戦する人生を選択すべきだったと…。
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今になって後悔しているの? 人生は後悔の連続だから、別にいいんじゃない。
老いた中年男性が若かりし頃を振り返り後悔するという内容です。
盲蛇に怖じずの類義語
「盲蛇に怖じず」の類義語には、「非学者論に負けず」「向こう見ず」「命知らず」「盲滅法」「無鉄砲」「無暗」「闇雲」などの言葉が挙げられます。
盲蛇に怖じずの対義語
「盲蛇に怖じず」の対義語には、「計画的」「慎重」「規則正しい」「規則的」「意図的」「体系的」などの言葉が挙げられます。
盲蛇に怖じずまとめ
「盲蛇に怖じず」は目が見えない人は蛇が見えないので怖がる事もないとして、物事を知らなければ恐ろしさもないという意味です。若者など大胆不敵や命知らずな行動を取る行為を盲人と蛇に喩えたあまりにも有名な諺となっています。