眉に唾を付ける(まゆにつばをつける)
「眉に唾を付ける」とは「眉に唾を塗り狐などに騙されないようにする事から、注意や用心や警戒という意味」です。略した「眉唾」も合わせて最も有名な諺や慣用句の一つで、特に漫画や小説などではお馴染の表現となっています。現代的に言うなら「嘘っぽい」「詐欺っぽい」「胡散臭い」といった解釈される言葉で、とにかく怪しいものには便利に使えます。それでは詳しい「眉に唾を付ける」の解説となります。
この記事の目次
眉に唾を付けるの意味とは
「眉に唾を付ける」の意味は以下の通りとなります。
(1)騙されないように用心する喩え。
(2)怪しいや疑わしいものに騙されないように注意や警戒をする事。
(3)狐や狸に騙されないように眉に唾を付けた事から、転じて、人から騙されないようにする事。
(4)略した「眉唾」(まゆつば)や「眉に唾する」「眉に唾を塗る」も同義。
”眉”は「目の上にある弓状の毛」、”唾”は「唾液」「口の中の消化液」で、文字通り自分の唾を眉に付けるのが「眉に唾を付ける」です。大昔は狐や狸が人間を騙すと信じられ、それを防ぐには眉毛に唾を塗る事と言い伝えられていました。そこから、現在は人から騙されない喩えとして「眉に唾を付ける」となります。よって、疑わしい・怪しい・信じられない・信頼できない等々といった意味合いから、様々な怪しい話などを「眉に唾を付ける」として、自分は騙されないや胡散臭いと理解している際に用います。
眉に唾を付けるの由来
「眉に唾を付ける」の由来は江戸時代中期の国語辞典「俚言集覧」となります。元々は大昔に信じられていた狐や狸が人間を騙すという説ですが、残念ながら具体的にいつ頃が発祥などの詳細は分かっていません。
眉に唾を付けるの文章・例文
例文1.眉に唾を付けるかの如く嘘ばかり話す友人は、案の定仲間からの信頼は限りなく低い。
例文2.デジタル通貨の投資話を持ち掛けられ、そんなのは眉に唾を付けるだけと無視していたが、今になって大きなミスをしたと後悔をしている。
例文3.日本列島はこれだけ地震が多いので、巨大地震が起こり世界が崩壊し宇宙人が攻めてくるという話を簡単に眉に唾を付けると断定できなくなった。
例文4.タレントや芸人の金持ちアピールほど眉に唾を付けると思わせるものはなく、数年後には平気で「あの頃は生活が苦しかった」と意気揚々で語り出すのだから始末が悪い。
例文5.幼い我が子がまったく寄り付かないのは、早くも父親に対して眉に唾を付けて危険センサーが感知しているからで、少しばかり悲しくなった。
用心や注意といった意味合いで「眉に唾を付ける」を使った例文です。
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眉に唾を付けるの会話例
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上司がまた、怪しい投資話を持ち掛けてきたんだよ。
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そんな話に乗らないでよ。絶対に騙されるから。
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大丈夫だって。同僚達はこの前の失敗で懲りているから。俺も眉に唾を付けて、もう騙されないよ。
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あれだけ大勢を騙して、本当ならクビになるはずなのに。あなたの会社は甘いというか、呑気で常識知らずよね。
詐欺師のような怪しい上司の下で働く夫とその妻の会話です。
眉に唾を付けるの類義語
「眉に唾を付ける」の類義語には、「嘘っぽい」「不信感」「眉唾物」「信頼できない」「インチキ」「胡散臭い」などの言葉が挙げられます。
眉に唾を付けるの対義語
「眉に唾を付ける」の対義語には、「確か」「折り紙付き」「正真正銘」「裏書き」「太鼓判を押す」「保証付き」などの言葉が挙げられます。
眉に唾を付けるまとめ
「眉に唾を付ける」は眉に唾を塗ると狐や狸から騙されないとする昔の俗言から、用心や注意をする喩えです。略した形の「眉唾」も有名ですが、怪しい騙し話などの際には常套句のように「眉に唾を付ける」が使われます。