知らぬが仏(しらぬがほとけ)
「知らぬが仏」とは、知れば腹も立つし不快になるようなことも、知らずにいれば平静でいられるということです。どんな事実であっても、知らなかった方が良かったなんてことあると思いますが、「知らぬが仏」とはまさにそういった場面で使われます。今回は「知らぬが仏」について解説していきます。
知らぬが仏の意味とは
「知らぬが仏」の意味は、知れば腹も立って不快になるようなことも、知らずにいれば平静でいられるということです。また、本人のみが知らずに平然と過ごしているのを嘲って使われることもあります。実際に知らない方が良かったことというのも今までの経験であったのではないでしょうか。そのような経験は様々だと思いますが、よく聞く有名な雑学では、オリンピックの金メダルは、銀メダルを塗装してできているというものや、好きな食べ物で例えばエビの殻はゴキブリの羽と同じ成分なんてものを聞いたことがある方もいらっしゃると思います。このような知らなくてよかった、知らない方が良かったということを表すのが、知らぬが仏です。
知らぬが仏の由来
「知らぬが仏」は“江戸いろはかるた”からきています。元々は弘法大使が作った仏教の教えと言われており、正岡子規の“かけはしの記”や、夏目漱石の“吾輩は猫である”、菊池寛の“私の日常道徳”の中にも“知らぬが仏”は使われています。
知らぬが仏の文章・例文
例文1.友達に悪口を言われていることを間接的に聞いてしまい、知らぬが仏であった。
例文2.尊敬する彼は元々詐欺で逮捕歴があるという事実を知ってしまい、知らぬが仏だった。
例文3.生徒の模試の結果が志望校D判定だったが、まだ本番まで1か月あるため、生徒が落ち込んで勉強できなくならないように知らぬが仏であえて黙っておく。
例文4.病院に行ったら難病と診断されたが、治療の余地があるため、知らぬが仏で、家族には難病であることを隠している。
例文5.知らぬが仏とは言うが、事実を隠すのも良くない。
世の中には知らない方が良かった、知らずにいた方が幸せだったということがあることをまさに表していますね。
- [adsmiddle_left]
- [adsmiddle_right]
知らぬが仏の会話例
-
あの愛妻家と言われている部長、実はバツ2なんだって。
-
えーそうなの?愛妻家とも言われているくらいだから、部長に限ってそんなことはないと思ってたよ。
-
これを聞いたときはびっくりしたよ。ちょっとイメージダウンだよね。
-
知らぬが仏の内容だったね。
部長がバツ2だったという事実を知って驚いている様子です。知らぬが仏と言うように、知らずにいた方がイメージが変わらなかったのに、人の悪いところを見てしまってショックだという例になります。
知らぬが仏の類義語
「知らぬが仏」の類義語は、「知るが煩悩」、「言わぬが花」などです。
知らぬが仏まとめ
「知らぬが仏」とは、事実を知らない方が良かったという場合や、事実を教えないであげた方がその人のためといった場面で用いられる慣用句になります。ぜひこれを機に使ってみてください。