秋霜烈日(しゅうそうれつじつ)
「秋霜烈日」という四字熟語を初めて聞いた方も多い事でしょう。しかし、文字を見ると何となく、秋の天候に関するものではないかと予想ができますよね。また、検察官にとっても特別な意味が隠されている言葉でもあります。そんな一般人には難しく、縁遠い言葉の「秋霜烈日」について調べてみました。
秋霜烈日の意味とは
「秋霜烈日」の意味は以下の通りとなります。
(1)秋の厳しい霜、夏の強い日差し、気候の厳しさを表現する例え。
(2)気候の厳しさから、刑罰・権威・志操・意志などが厳しく堅固。
(3)日本の検察官が付ける検察官記章のデザインの呼称。
「秋霜烈日」とは上記の意味ですが、少し分かり難いものです。私見として付け足すなら、検察官本人やそれ以外でも”誇り”や”真実”を大事にする正義感タイプという感じではないでしょうか。正義の信念を貫き通すのは、時と場合によっては難しく厳しい立場となるが、気候の厳しさに耐えきるように、そんな状況でも検察官としての真っ当な精神があれば、誤審が起こったり保身に走る行動をしない。法に携わる者のプライド溢れる言葉が「秋霜烈日」です。ですから、正義が実行された、公平で正しい判決となった事を例える言葉となります。
秋霜烈日の由来
「秋霜烈日」の”秋霜”は秋の寒さによる霜、”烈日”は真夏の激しい日差しという意味です。発祥とされるのは、中国前漢の歴史書「史記」(紀元前200年頃)の「李斯列伝」や、中国南栄の詩人・辛棄疾が残した詩で、そこでは”秋霜”や”烈日”が使われています。また、検察官記章は、1950年に「旭日と菊の花弁と菊の葉」のデザインが採用され、これが霜や日差しにも見える事から、「秋霜烈日バッジ」や「秋霜烈日章」と呼ばれるようになりました。
秋霜烈日の文章・例文
例文1.秋霜烈日を心に刻み、正義や平等を貫く検察官を目指す。
例文2.あおり運転など交通違反を繰り返した男が逮捕され、人々は秋霜烈日な刑罰となるよう願った。
例文3.尊敬する父の胸には、秋霜烈日を象徴するバッチが今日も付けられている。
例文4.弁護士になった友人の性格は、本当に真面目で正直、間違った事は許さない正義感の塊で、秋霜烈日な男と呼ぶのに相応しい。
例文5.子供の頃は大自然が厳しい辺境の地で育ったのに、今では都会の快適生活に慣れてしまい、秋霜烈日とはかけ離れ幸せを感じてしまっている。
「秋霜烈日」は検察官など正義感ある人を例える際に使われます。
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秋霜烈日の会話例
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こう見えても、子供の頃は学級委員や生徒会長をやったり、皆をまとめて、女子からは正義ある男子としてモテていたんだよ。
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ふーん。それが今では、こんなにチャラくなったの?
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そうそう。秋霜烈日とは180度かけ離れた男になってしまった。
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でも、全員が検察官タイプだと息苦しいから、あなたみたいなチャラい男がいるのも、社会的にバランス取れていいかもね。
「秋霜烈日」とはまったくタイプが違う男性と、それをフォローする女性の会話です。
秋霜烈日の類義語
「秋霜烈日」の類義語には、「志操堅固」「終始一貫」などの言葉が挙げられます。
秋霜烈日まとめ
「秋霜烈日」は、元は寒さや暑さの厳しい気候を表現する言葉ですが、現在では検察官や検察官記章(バッジ)、さらに態度や意思が固く正義感の塊のような人や性格を例えて使われます。