筋金入り(すじがねいり)
頑固者など変わっている人に、「筋金入り」と使う事があります。本来の意味とは少しかけ離れていても、大凡で理解が出来るからでしょう。元々は、筋が入っているので、一本気があるといった頑固さもありつつ芯が通っているといった感でしたが、現在はさらに変化しつつあります。果たして実際には「筋金入り」とはどんな言葉なのか調べてみました。
筋金入りの意味とは
「筋金入り」の意味は以下の通りとなります。
(1)鉄などの線である筋金が入っている事から、しっかりしている事。
(2)思想や身体が鍛えられ堅固である。
(3)意地っぱり、自我が強い、強情、熱烈などと同義扱い。
「筋金入り」は、鉄や銅などの線や棒を物の内部に入れて補強している事から、転じて、身体や思想などが人よりも堅固である事です。ですから、良く言えば「芯がある」「真面目」「しっかりしている」となり、悪く言えば「頑固すぎる」「偏屈」「変わり者」といった所です。本来は良い意味で使うべきなのでしょうが、補強として筋金を入れるのも限度を超えると悪影響が出る様に、あまりにも「筋金入り」だとそれは常識外となりおかしな点がいくつもで出てくるようです。よって、良い意味でも使いますが、陰口などで使うなら呆れや驚きとして、悪い意味でも多くなります。
筋金入りの由来
「筋金入り」の由来は諸説ありますが、歌舞伎で使用する小道具という説が有力視されています。歌舞伎の武者が籠手や脛当を補強する為に細い金属の筋金を入れたのが始まりで、現在はこの様な方法で作る小道具全般を「筋金」と呼びます。
筋金入りの文章・例文
例文1.80年代の中学高校は荒れていたので、筋金入りの悪と呼ばれる不良が全国各地にいたものだが、現在は絶滅危惧種扱いだ。
例文2.親父は筋金入りの偏屈で、冬でも靴下を穿かず元気を装うが毎年一度は風邪を引く。
例文3.俺は筋金入りの綺麗好きと自負するが、職場ではバイ菌扱いされて悲しくなる。
例文4.家族や友人知人の事は筋金入りで絶対に信用しないのに、ネット掲示板に書かれている他人の意見はなぜか信じてしまう。
例文5.学生時代に親の財布から金を黙って取ったら見つかり、母親から「筋金入りのろくでなし、親不孝者」と罵詈雑言を浴びせられたのも、今では笑い話だ。
昔の思い出や頑固者に対して「筋金入り」を使った例文となります。
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筋金入りの会話例
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うん、そう。今はパチンコ屋の中。
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ちょっと、今日は早く帰ってくるって約束したでしょう。
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ごめん、そうだった。すっかり忘れていたよ。
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ちょっとあなた、しっかりしてよ。まるで、筋金入りのギャンブラーみたい。
仕事が終わったら早く帰る約束をしていたのに、すっかり忘れた旦那がパチンコをしていたという会話です。呆れた妻が一言、「筋金入りのギャンブラー」と言い放ちます。
筋金入りの類義語
「筋金入り」の類義語には、「 一本筋の通った」「芯が強い」「意地っ張り」などの言葉が挙げられます。
筋金入りまとめ
「筋金入り」とは、鉄や銅などの針や金属を入れて補強した事から、今では思想や身体が鍛えられている事となります。要するに、良くも悪くも頑固や偏屈であり、「筋金入りの~」という使い方で過剰に表現する際に用いられる言葉です。