素人愛好家(しろうとあいこうか)
「素人愛好家」とは「ある趣味嗜好において経験や知識が乏しいファン、又は知識や経験豊富で熱烈な支持者」です。ある程度の知識に自信はあるが敢えて謙遜して素人並みとする場合、本当にずぶの素人の場合、或いはプロ以上の知識があると自負していても目立ちたくない場合と「素人愛好家」の使い方もそれぞれ事情はありますが、どちらにしろその趣味の愛好者であるのは間違いありません。それでは詳しい解説に入らせて頂きます。
素人愛好家の意味とは
「素人愛好家」の意味は以下の通りとなります。
(1)ある趣味嗜好のジャンルにおける熱烈な支持者や愛好者。
(2)経験や知識が浅いファン、”素人”を謙遜として経験や知識が豊富なファン。
(3)上辺だけの知識しかないその娯楽の信奉者の事。
”素人”は「経験が浅く未熟な人」「商売女に対して普通の女性」、”愛好家”は「趣味などでこよなく愛する物」「ファン」「愛好者」で、音楽や芸術や各スポーツに鉄道や映画など様々な趣味的なものにおいて経験が浅いながらも愛好している人が「素人愛好家」です。そのジャンルのプロでもなければアマチュアでもないので本物ではないという事実から謙遜して「素人愛好家」と自らを名乗る場合が多いです。また、本当は知識だけはプロ顔負けでも、それを得意がるとちょっと格好が悪いので、周囲から自然と慕われる為にも敢えて謙るように「まだまだ素人愛好家の域ですから…」と評する場合もあります。それに「素人愛好家」としてレベルを低くしておくと、後から知識豊富と思われると鼻高々できますし、失敗や知識不足が露呈してもそこまで恥を掻かなくて済むというメリットもあります。さらに深掘りすると、本当の専門家からするとそんな素人やプロなのに素人レベルの人を見下すように「素人愛好家」と呼ぶ場合もあります。”愛好家”は「マニア」や「凝り性」といった普通のファンよりは知識豊富な意味も込められていますが、それでも知らない事もまだまだあるので自らを守るガード的な表現として「素人愛好家」という使い方が最近は好まれています。
素人愛好家の由来
「素人愛好家」の由来は残念ながら不明ですが、文献としては”素人”は室町時代の伝統芸能である猿楽師・世阿弥の理論書「風姿花伝」(1400年頃)、”愛好(家)”は江戸時代の小説「読本」の「逢州執着譚」(1812年)などに文言が記されています。
素人愛好家の文章・例文
例文1.ウイスキー好きを自負しているが、まだまだ達人レベルには達していないので素人愛好家と名乗っている。
例文2.昨今の権力者はあまりにもお粗末で、その仲良し内閣と派閥重視のみの姿勢は素人愛好家集団と呼ぶに相応しいほど低次元だ。
例文3.これまでは邦楽の情けない演歌ロックやパクリロックが批判対象だったが、最近は洋楽も素人愛好家のようなアーティストやバンドが増えて、楽器演奏は素人以上でも大事に育てられた上品なお坊ちゃんがどこかで聴いたポップソングを得意気に演奏しているのだからそれは売れなくなる訳だ。
例文4.お笑い芸人に慣れなかったお調子者がユーチューバ—となり大金を稼いで大物なフリを出来てしまうのだから、笑いの素人愛好家も今後はどんどん増えてますます適当な意見を自信満々に語るのだろう。
例文5.ファストファッションや家電などを適当に紹介するだけで、素人愛好家としては上位レベルに君臨して稼げるのだからバイトをするのもバカらしくなる。
昨今の社会情勢を揶揄して「素人愛好家」を使った例文です。
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素人愛好家の会話例
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見てよ、これは掘り出し物だよ。ジョンコルトレーンの廃盤レコードをゲットしました。
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あなた…。いつも仕事を頑張ってくれるから煩く言いたくないけど…。もうレコードを集めるのはいいんじゃないの。
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何を言っているんだよ。俺の唯一の生き甲斐だぞ。
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分かってるわ。でも、狭い家にこれ以上レコードを置くスペースもないし。じっくり聴く時間的な余裕もないでしょう。もう素人愛好家として十分やってきたし、そろそろ潮時じゃない。
レコード集めが趣味の夫とその妻の会話です。
素人愛好家の類義語
「素人愛好家」の類義語には、「アマチュア」「アマ」「初心者」「門下生」などの言葉が挙げられます。
素人愛好家の対義語
「素人愛好家」の対義語はありませんが、”素人”の対義語は「玄人」「専門家」「達人」「プロ」「プロフェッショナル」、”愛好家”の対義語は「アンチ」「非愛好家」などの言葉が挙げられます。
素人愛好家まとめ
「素人愛好家」は様々な趣味における熱心な支持者や愛好者の事です。大人だとゴルフや映画や車などに夢中な人は星の数ほど多いですが、それらの初心者で知識が浅い人からプロ顔負けのような熟練した知識を持ち合わせている人まで含めて一般人という事で「素人愛好家」となります。