経営陣(けいえいじん)
経営陣とは、企業の経営に携わる全ての役員の総称を表しています。この経営陣に入るのは大企業ほど狭き関門で、例えとして言われるのは100人の同期で1人成れるか成れないか? これほど熾烈な争いとなるのです。しかし、中小企業などは取締役1人しか役員がいない場合もあり、最低1人がいれば会社設立も可能です。経営陣は一般的には社長や副社長などですが、会社によっては社長でありながら何の権限もない事もあります。それは、役職として社長だが、取締役や会計参与ではなく、役員に当て嵌まりません。よって、当然ながら経営陣にも入らないのです。最近は欧米を真似て、CEO(最高経営責任者)等とする場合も増えています。CEOの場合は役員でもあるので、経営陣となります。
経営陣の意味とは
経営陣は、企業における役員の総称となります。社長や副社長などを想像しがちですが、会社法上の定義としては、取締役・監査役・会計参与を役員として、経営陣と称する事になります。
会社法施行規則では、これらだけでなく、執行役・理事・監事・執行役員までを含めて経営陣となります。
これが独占禁止法まで範囲を広げると、上記の役職だけでなく、業務を執行する社員・
支配人や主任までが役員となります。
しかし、一般的というか常識的には、株主総会や取締役会に出席するメンバーであり、企業を運営する立場の取締役・監査役・会計参与(執行役・理事・監事・執行役員)までを役員であり、経営陣とするものです。
中小企業なら取締役1人でも可能ですが、大企業となると不可能になります。取締役でも3人以上と決まっているので、大企業の場合は似たような役職の役員が複数いて、混乱する事もしばしばあります。
経営陣に入ると、役員報酬が得られるようになるなど、いくつものメリットがあります。社会的な地位が上がり、高額報酬、運転手付きの車、定年なし、やりたいように働く環境が手に入るのです。
経営陣のデメリットは、社員の立場ではなく経営する側なので、社会的な責任が重く、業績悪いと簡単に解任させられます。
経営陣の由来
諸説ありますが、経営陣の”経営”とは、元は仏教用語とされています。経は筋道を通す事で、営は行動に現すとなります。寺の修行では、これを布に例える事で、仏教用語となるのです
もう一つは、”経営”という概念は、紀元前8世紀に古代中国の王朝である周の国で、詩人が土木工事を行う際には「経と営」の作業を行ったと記しています。経は、杭立てや支柱打ちで予定を建てる事。営は、工事初めに全体像を見極める事です。
ここからは仮説ですが、これらを支える人々の代表者がいつしか、経営陣と呼ばれるようになり、現在の意味に変化していったと思われます。
経営陣の文章・例文
例文1.経営陣に求められるリーダー像とは?
例文2.経営陣と執行役員は違うのか?
例文3.大企業の経営陣になれば余生は安泰だ
例文4.経営陣になるには社内競争を勝ち抜く必要がある
例文5.一流企業の経営陣に払われる役員報酬は莫大だ
大企業の経営陣になれば、責任も重くなるが、社会的なステータスや名誉、報酬の面でも文句なしの待遇となります。だから、少しでも良い大学に入って、大企業に就職する事を目指すのです。
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経営陣の会話例
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今日ってなにか重要な会議がありましたか?
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今日は、株主総会の日でしょ?経営陣の車が会社にたくさんとまってたわ。
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あーそういえば、そうでしたね。僕には関係ないのですっかり忘れてました。
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社内のどこかで経営陣と会うかもしれないから、くれぐれも失礼のないように。
経営陣と聞くと、ドラマなどの影響ですごく威圧感のある人々を連想してしまいますが、各企業によって特色が出てくるところでもあると思います。みなさんの勤められている企業ではどうでしょうか。
経営陣の類義語
経営陣と類義語は、「首脳部」「上層部」「経営側」「お偉方」「最高幹部」などとなります。
経営陣まとめ
取締役・監査役・会計参与などの役員の総称が「経営陣」です。企業を動かす立場なので、責任重大ですがその分で報酬も高額になります。
一般的な大企業だと経営陣の平均年齢は60代前後となりますが、最近活躍するIT系企業などは30代や40代の取締役や経営陣も珍しくありません。
経営陣が若いほどそれだけ勢いがあり、今後の展望が明るい可能性もあります。また、経営陣が頻繁に変わり過ぎている企業も、何か問題があると思えてしまいます。
企業は経営陣が変わると、方針や風土などもまったく変わるので、そこも気にすると俯瞰的な企業分析に繋がります。