経済同友会(Japan Association of Corporate Executives)
「経済同友会」は、「日本商工会議所」と一緒に並んで紹介や説明される事が多いですよね。ですから、名前は何度も聞いた覚えはあるが、その実体は何かと言うと返答に困ってしまう。多くの人にとってはその様な印象を抱く団体だと思います。何より、「日本商工会議所」との違いなどもなかなか分かり難いので、その辺りも含めた解説となります。
この記事の目次
経済同友会の意味とは
「経済同友会」の意味は以下の通りとなります。
(1)経済三団体の一つで、企業経営者個人が加盟する資格を有する団体。
(2)企業経営者が経営規模に捉われず、自由に議論を重ねて社会に提言する事を目的や重視するのが特徴で、その方向性が他の経済団体である「日本商工会議所」や「日本経済団体連合会」との違い。
(3)企業経営者で成り立つ組織というのが最大の特長で、設立当初は若手によって構成されたが、次第に日本の経済をより良くする為に公平な意見を述べるというスタンスに舵取りされた。
日本には経済三団体として、略称「日商」の「日本商工会議所」、「経団連」こと「日本経済団体連合会」、そして「同友会」こと「経済同友会」があります。これが経済四団体となると、「日経連」こと「日本経営者団体連盟」が追加されます。それぞれ特徴があり、「日商」は中小企業そのものや個人事業主など、「経団連」は日本を代表する大企業、「日経連」は全国的業種別団体と地方別経営者団体、そして「経済同友会」は企業経営者となります。こうしてみると、「経済同友会」が最も規模が小さいと思いがちですが、実際には日本有数企業の経営者も含まれて構成されているので、政府への進言など、大きな役目や影響力を誇っています。現在の一般会員は約1480人で、経済や経営以外にも社会問題に対して調査や研究などを実施しています。
経済同友会の由来
第二次世界大戦後の1946年、日本国内の経済復興や再建の為に誕生したのが「経済同友会」です。戦後の混乱期とはいえ、住友銀行頭取、日本製鐵常務など錚々たるメンバーが集結し、そこに若手経営者なども集い結成された。当初から現在まで一貫して日本経済をより良くするのが最大目的であり、その為には役職や立場などを越えた議論や政策提言をする。
経済同友会の文章・例文
例文1.将来は経済同友会に入会できるような企業経営者になるのを目標に、学生である今は勉学に励んでいる。
例文2.現在の経済同友会の役員(幹事)は、SOMPOホールディングスや帝人、ヤマトホールディングスなど大企業の社長ばかりで腰が引ける。
例文3.経済同友会による政府への進言は、時折ニュースで報道されるので覚えている人もいるだろう。
例文4.経済同友会も定期的に景気調査を行い、その結果を公表している。
例文5.実質的には経団連の次に有名であり、影響力もあるのが経済同友会である。
「経済同友会」について、より詳しく解説した文章です。
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経済同友会の会話例
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経済団体って、どの様な時に目立つというか活躍するの? どうも実態がよく分からないんだよね。
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経団連はボーナス時期になると目立つね。経団連調査として発表しているし。それで、日商は中小企業に対して地道に活動するという感じだね。後は日商簿記検定などもそうだから商業高校なら誰もが知っているよ。
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じゃあ、肝心の経済同友会はどうなの?
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この団体は企業経営者だけで、会社の社長さんだけで構成されているのね。全国的な大企業もあれば、その地方だけで知られる企業もあるので、大小関係なく企業の社長が一同に集まっているけど、中には入っていない社長もいるし、目立つのは大企業社長だよね。それで、主な活動は経済や景気の調査や政府への進言などかな。
「経済同友会」も含めた経済三団体への活動についての会話です。
経済同友会の類義語
「経済同友会」の類義語には、「経済3団体」「経団連」「日本商工会議所」などの言葉が挙げられます。
経済同友会まとめ
「経済同友会」とは、平たく言うと全国の企業経営者だけ入会資格を擁する団体となります。中心となる役員は皆、日本有数企業の社長ばかりで、それだけ実績や歴史がある組織であると判断できます。主な活動は経済に対する意見交換や政府への進言や景気動向調査などで、日本経済をより良くするのが目的です。