羹に懲りて膾を吹く(あつものにこりてなますをふく)
「羹に懲りて膾を吹く」とは、「以前の失敗で痛い目に遭い、必要以上に注意深くなってしまったこと」で、ネガティブな意味を持ちます。簡単に言うと「臆病者」といった意味になります。今回はああり聞きなじみのない「羹に懲りて膾を吹く」について解説をしていきます。
この記事の目次
羹に懲りて膾を吹くの意味とは
「羹に懲りて膾を吹く」とは、以下の通りです。
(1)失敗をしてしまい、過度に注意深くなる。
(2)臆病な人が、いらない心配をしてしまうこと。
(3)同じ失敗を繰り返さないように注意する様。
以前に、熱い汁ものを食べたときに口を火傷した人が、冷たい飲み物を口にするときにも、火傷を恐れて息を吹きかけて冷まそうとしている様子を表しています。
羹に懲りて膾を吹くの由来
「羹に懲りて膾を吹く」は、「楚辞」という中国の古典に由来しています。
「羹」は熱い料理を表していて、「膾」は冷たい料理を表しています。つまり、冷たい料理にまで、「フーフー」と息を吹きかけてしまう様を表しています。
羹に懲りて膾を吹くの文章・例文
例文1.タンスに小指をぶつけて、羹に懲りて膾を吹いて、タンスの角を削った。
例文2.インフルエンザに感染してしまい、羹に懲りて膾を吹いてマスクを着けるようになった。
例文3.前回のテストで0点を取ってしまい、羹に懲りて膾を吹く。
例文4.父はパチンコで大負けをして母に激怒された。それ以来、羹に懲りて膾を吹いて賭け事をしなくなった。
例文5.サッカーで怪我をして以来、羹に懲りて膾を吹いて念入りにストレッチをするようにしている。
以前の失敗に懲りて慎重になっている人を「羹に懲りて膾を吹く」を使って表しています。
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羹に懲りて膾を吹くの会話例
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やっと明日から夏休みだね!去年は遊びに夢中で夏休みの宿題を忘れてしまったから、今年はすぐに終わらせようと思っているよ。
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そういえば、それで廊下に立たされてたね。羹に懲りて膾を吹いて、宿題が雑にならないようにね。
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今日中に終わらせようと思ってたんだけどなぁ・・・。
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やめときな。絶対雑になるパターンだね、それは。
「羹に懲りて膾を吹く」を使った会話例となります。
羹に懲りて膾を吹くの類義語
「羹に懲りて膾を吹く」と関連する言葉には「蛇に噛まれて朽縄に怖じる」「船に懲りて輿を忌む」「黒犬に噛まれ赤犬を恐れる」「失策」「切腹物」などがあります。
羹に懲りて膾を吹くまとめ
「羹に懲りて膾を吹く」の「羹」を「熱い物」と間違えやすいため、注意が必要です。
誰にでも失敗はあると思いますが、萎縮してしまって本来の力を発揮できなくなってしまうこともあるので、気を付けたいところですね。