「老害」の使い方や意味、例文や類義語を徹底解説!

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老害(ろうがい)

「老害」は今では有名なネットスラングの一つとして、定着しています。現に、ネット掲示板などでは「老害」という言葉を見掛けない日がないと言っても過言ではないほど、溢れています。しかし、実際にはネットスラングとなる前からある言葉で、近年は特にネットスラングの側面が強くなり、老人バッシングを象徴する役目を果たしています。本来の「老害」という意味から、現在のネットスラングとしてまで、幅広く解説をしていきます。

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老害の意味とは

「老害」の意味は以下の通りとなります。
 (1)企業や政党で権力者や中心となる人物が高齢となり、若返りが行われず風通しが悪い状態。
 (2)権力者の高齢化による弊害を批判すること。
 (3)過激な若者世代が、高齢者を一括りにして批判する対象として扱う。
 (4)老いて自己中心的となり社会ルールを守れない高齢者に対し批判を込めて。
 (5)能力が衰えた高齢者に、若者が軽蔑や批判や罵倒、正統性を主張する際の合言葉や共通認識。
本来の老害の意味は、(1)や(2)となります。企業や政党だけではないですが、どうしても上の立場の者は経験豊富で実績もある反面で、年齢を重ねているので、自己中心的な判断や決断をする傾向です。それで結果を出してきたので当然なのですが、これが若い世代には息苦しく、現在には合わない風潮なので「老害」と扱うのです。これが高じて、さらにネットの匿名文化や日本の高齢化社会なども相まって、近年では健康で問題がない高齢者も含めて、「老害」と扱う事もあります。これらはネットスラングとしての側面が強いですが、例えば高齢者が交通事故を起こすと、必ず「老害」が掲示板などで溢れて、かなり過激な表現で老人批判を繰り返します。若者が交通事故を起こしても、そこまで掲示板は荒れないのに、老人に対してはこの様な現状に陥るのです。理由としては、掲示板に書き込む年代が精々50代ぐらいまでで高齢者が反対意見を書き込まない。社会全体への不満、仮想の敵を作る事で、集団意識が団結するなどが関係します。

老害の由来

「老害」は比較的に新しい言葉で、松本清張の長編小説「迷走地図」(1982年〜83年)には、「老害よ、即刻に去れ」という一文が含まれています。ネットスラングとしては、1990年代前半頃から一部の人達が掲示板などで、「老害」と書き込む事がありましたが、まだまだ少数でした。しかし、2000年代に入ると一気に広がり、そこには格差社会や高齢化の広がり、非正規や不況、そしてネット普及が影響しています。

老害の文章・例文

例文1.見知らぬ老人は老害扱いするが、家族である御爺さん御婆さんには優しいのがよくあるパターンだ。
例文2.老害と非難や批判しても、いずれ本人も老いるのに気付かない。
例文3.老害を扱うよりも、児童虐待や育児放棄が現代の深刻な問題ではないのかと、提起した。
例文4.老害を解消するには、景気がよくなり出生率が上がる必要が求められる。
例文5.老害とは、高齢化が進む先進国の共通課題となっている。

「老害」とは悪い言葉なので、扱いが難しく、例文も似たようなものとなってしまいます。

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老害の会話例

  • 車を運転していたら、駐車場から左右確認しないで突っ込んでくるから、思わずブレーキを踏んだの。そしたら…。

  • 相手の運転手は高齢者だったのね!

  • そう。本当に老害だよ、あの人達は。運転が危なくて仕方がない。

  • 気持ちは分かるけど、高齢ドライバーを老害認定してはダメだよ。

車を運転していて危険な目に遭ったのでその高齢ドライバーを「老害」とする男性、それを落ち着かせる女性の会話です。

老害の類義語

「老害」の類義語には、「高齢者問題」「長老支配」などの言葉が挙げられます。

老害まとめ

「老害」とは、近年はネットスラングの印象が強い言葉ですが、本来は有力な政治家や会社の重鎮など権力者に対する言葉でした。彼らは力はあり能力も高いが、それが若い世代は委縮し育ちにくい環境となったりするマイナス作用もあるので、「老害」としたのです。しかし、今では認知症など明らかに衰えた老人だけでなく、若い世代から見て少しでもおかしな点や理不尽さがあると、一括りで「老害」扱いとなります。

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