自尊心(じそんしん)
「自尊心」とは「自分自身を肯定する気持ちであり存在する価値を認める評価など」です。学生時代や職場などでいつも自信満々の人っていませんでしたか? そんな人は所謂プライドがとても高いのです。こういう性格に憧れる人も多いでしょうが、実は人前だけ強気で一人になると弱気になるタイプも多いそうです。とにかく人の性格は様々なのでどんなタイプがいても構いませんが、あまりにも自己嫌悪で自己否定ばかりすると、「自尊心」を保てず生き辛く苦労をしてしまいます。
自尊心の意味とは
「自尊心」の意味は以下の通りとなります。
(1)自尊の感情。自分自身を肯定する気持ちや態度。
(2)自分の事を誇らしく思う心。自分の人格を大切にする気持ち。
(3)「自己肯定」「プライド」「自己評価」「自己価値」なども同義。
”自尊”は「自分自身を優れたものと思い込む」「自惚れ」、”心”は「理性や知識や感情などの働きの基になるもの」「考え」「意志」「気持ち」「関心」「度量」「感覚」で、自分を大切にしたり肯定する気持ちなどが「自尊心」です。英語では「self esteem」(セルフ エスティーム)となり、心理学の分野では「自己肯定の態度」と言われています。要するに、自分自身を認めたりプライドを持ったり、或いは受け入れる事なのですが、これが酷くなると強い自惚れや勘違いにも繋がるので、ある程度の妥協点で容認する考えとも受け取れます。さらに深掘りすると、大人になるとある程度の事は受け入れて生活を送るのですが、思春期や反抗期などまだ心が成熟していない若者だと、外見や内面に現在の状況などを周囲と比較して過度に落ち込んだり、反対に優れていると浸ったりします。もちろん大人になっても「自尊心」が傷付いたり打ちひしがれる事は多々ありますが、それでも折り合いをつけて何とかやっていくのです。そんな事から「自尊心」は扱いが難しく、あまりにも低いと人生に絶望をして自暴自棄になり、逆に高すぎると相手の気持ちが理解できない自己中やプライドの塊として周囲から毛嫌いされかねません。適度なバランスを保ちつつ「自尊心」を育てるのは現代の子供達にとって重要な課題で、学校現場でも自分の価値をどう保つべきと指導するべきなのか模索が続いています。
自尊心の由来
「自尊心」の由来は残念ながら不明ですが、文献としては近代日本の小説家・小栗風葉の著書「恋慕ながし」(1898年)などに文言が記されています。
自尊心の文章・例文
例文1.幼稚園児の息子の友人とオセロ勝負をしたら、何度やってもボロ負けで自尊心がズタズタになって、その日は悔しくて寝れなかった。
例文2.大企業務めや国家公務員でもないのに無理してiPhoneを購入する中流貧民層は、周囲に自分はアッパークラスで人生を謳歌しているとアピールする自尊心がとても強いとしか見えないが、その割にはユニクロやコンビニ弁当で満足する精神はアンバランスで奇妙だ。
例文3.整形したその顔でアイドルや俳優として活躍するのは本人が勝手にすればいいが、生まれてくる子供にも整形を促すのか、それとも自尊心が強すぎて我が子はどうなろうと無関心で小遣いだけ渡すのか関の山なのか、きっと誰にも分からない。
例文4.IT企業に勤めるとフレックスと私服OKな自由な社風から、ろくに仕事もできないのに能力があると勘違いをして初歩的なミスを連発している事にすら気付かず、それでも漠然と大きな事を成し遂げていると錯覚できるのだから、自尊心ばかり強い仲間に囲まれると足下が崩壊していても遠い宇宙の先を見て小躍りが止められない。
例文5.アメリカを始め欧州やアフリカなどに金をばら撒き続け、それが諸外国からの高い評価と位置付けるとしたら、当人はそんな金で買った評判に自尊心はないのかと問い質したいが、坊ちゃん政治家には単なる非常識で底が浅いとしか見えない。
「自尊心」を使った例文となります。
- [adsmiddle_left]
- [adsmiddle_right]
自尊心の会話例
-
え、コンビニに行くの? ちょっと待って、確か缶コーヒー引換券があったからついでに貰ってきてよ?
-
そんなの嫌よ。貧乏臭くて見っとも無い。
-
いいじゃん、ついでだよ。それにしても…、自尊心が強いね。コーヒーを貰うぐらい誰もそんなの気にしないって。
-
私は帰国子女よ。裕福な上流階級で育ったのに、たかが缶コーヒー1本を無料で貰うなんて無理…、絶対に無理だから。
職場の同僚男女の会話です。女性の方はプライドが高く、男性の頼みを拒否します。
自尊心の類義語
「自尊心」の類義語には、「自己評価」「プライド」「自己肯定感」「自尊感情」などの言葉が挙げられます。
自尊心の対義語
「自尊心」の対義語には、「卑下」「卑屈」「劣等感」「自己否定」などの言葉が挙げられます。
自尊心まとめ
「自尊心」は自分自身を大切にしたり尊重する気持ちや心です。ですからプライドや自己肯定なども同義で、自分をある程度は評価しないと世間や周囲と折り合いをつけるバランスが取れなくなり、自分が劣っていると落ち込んでしまう要因となります。一方、あまりにも「高い自尊心」も心のバランスが取れていないので、周囲の人達を軽んじる傾向となるので注意が必要です。