自白(じはく)
「自白」とは「秘密の告白」や「犯行・犯罪の自供」や「自分に不利な事実を認める事」です。刑事ドラマなどでお馴染みの「自白」ですが、現代は「自白を強要」させるのは違法となるので、昔と現代のドラマを比較すると刑事の取り調べもまったく違いますよね。昔は容疑者を殴ったり机を蹴るなどは日常的ですが、現代は非常に淡々とまるで会話をしているようです。その代わりに徹底的な証拠を集めて裏付けを取って「自白」に持っていかせるのです。
自白の意味とは
「自白」の意味は以下の通りとなります。
(1)隠し通しておきたかった秘密や罪などを打ち明ける事。自らの秘密を告白し認める行為。
(2)民事訴訟法では当事者が相手方の主張する自己に不利な事実を認める事であり、またその内容の陳述。
(3)刑事訴訟法では自己の犯罪事実を認める供述。
「自白」は一見すると「自ら白であると主張する」として「無実」を訴えているようですが、もちろん誤りで正しくは「自分の秘密を白状」を略した言葉です。ですから、警察などに逮捕された容疑者が真実を語る際に「自白」として、例えば犯人を庇い事実を隠していたが遂に白状するのも「自白」となります。そして民事訴訟やて刑事訴訟といった法律用語としての「自白」は、民事訴訟は相手の主張を受け入れ認める事、刑事訴訟では犯罪事実を認める事となります。どちらも自分が不利益な事実を認める事では同じですが、民事訴訟と刑事訴訟はまったく別物な事から、刑事事件では「自白が証拠にならないケース」も多々あります。これは「自白」とは白状ではあるが、それが本当に事実・真実なのかは別問題であり証拠がなければ、虚偽でも自白したと認められてしまう可能性もあるので法的機関は慎重に対応するのです。一方、普通の人々なら冗談などで「自白」とする事はあっても、問題が発覚したからと相手に「自白」を要求するような現場は相当稀になります。
自白の由来
「自白」の由来は残念ながら不明ですが、文献としては近代日本の小説家・幸田露伴の著書「日蓮上人」などに文言が記されています。
自白の文章・例文
例文1.痴漢で捕まった時は絶対に自白だけはしないと心に誓っていたが、自分が撮影していた動画が確実な証拠となり自白の有無は無意味であったと警察の取り調べで気付いた。
例文2.自白とは結局のところ警察の取り調べの圧力加減であり、政治家など権力者に対しては後々を考えて甘々な聴取なので自供などする訳がなく、対して無力な一般人にはそれは厳しいのだからコロッと何でも話してしまうのだ。
例文3.だいたい政治家などが堂々と嘘を付き通すという自白を絶対に拒否する矛盾だらけな世の中で、子供には正直に生きて嘘を吐くのはよくないと教えるのは無理があると気付く気配すらない大人や教師達はろくでもない。
例文4.ロシア兵は犯行を認め自白しようが拒否しようが、どうせプーチンの気持ち一つで処刑されるのだから、ロシア国民はどんな時も本心を隠してまるで20世紀の世界から一歩も成長せずに生きているようだ。
例文5.一説によると世界で最も容疑を認めて自白する国民性が日本だそうだ。
「自白」を使った例文となります。
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自白の会話例
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ニュース見た? 俳優の○○が大麻所持で逮捕だって。
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本当なの? 私ファンだったのに…。あの大人気ドラマとかもう見れないのかな?
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えーと、作品は何だっけ…。確か刑事役で出演していたんだよね。薬物犯を追い詰め逮捕して、取り調べで自白させるシーンの演技がSNSで絶賛された…確か…。
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思い出した。えーと、「アイドル刑事! 俺が薬物を憎む七つの理由」よ。でも、ずいぶん皮肉なタイトルよね。
有名俳優が薬物で逮捕されたという内容です。
自白の類義語
「自白」の類義語には「自供」「白状」「告白」「打ち明ける」「懺悔」「ゲロ」「非を認める」などの言葉が挙げられます。
自白の対義語
「自白」の対義語には「否認」「黙秘」「沈黙」「打ち消す」「否む」「不承知」「抗う」「言消す」などの言葉が挙げられます。
自白まとめ
罪を認めて白状したり、秘密を告白するのが「自白」です。自分の秘密を打ち明ける際にも使われますが、それでも通常は民事・刑事事件に絡めて使う事が多くなり、法律用語という印象を持ってしまいます。そんな事から警察などの取り調べで罪を認めて口を割るのが典型的な「自白」となります。