至誠(しせい)
「至誠」とは「極めて誠実や真面目な事」です。まるで結婚相手に求める条件のようですが、世の中には本当に真面目で嘘や暴言なども一切吐かず、誰に対しても真摯な対応をする人もいるのです。そんな素晴らしい仏のような人物を言い表す「至誠」についての解説となります。
至誠の意味とは
「至誠」の意味は以下の通りとなります。
(1)極めて誠実。誠実な心。真心。
(2)これ以上ないほどに誠実である事。
(3)真実の心。偽りや飾りがない気持ち。
”至”は「ぎりぎりのところまで行き着く」「この上ない」、”誠”は「嘘偽りない心」「真心」から、最上級の誠実さといったニュアンスとなり、そこから誠実な心等々となるのが「至誠」です。元々は中国戦国時代の思想家・孟子の言葉とされ、それを江戸時代末期に活躍した長州藩の思想家・吉田松陰が座右の銘として「誠を尽くせば、願いは天に通じる」(至誠通天)が全国に広まったとされています。吉田松陰の人柄なども関係したのか、誠実・真面目・忠実・実直などをさらに強調する際に「至誠」が使われ、本当に真面目で素晴らしい人物を称える代名詞になっています。また、最後まで誠意を貫く「至誠一貫」も有名な四字熟語です。
至誠の由来
「至誠」の由来は中国戦国時代の思想家・孟子の書物「孟子」に書かれた有名な言葉「至誠にして動かざる者、未だ之れ有らざるなり」(至誠一貫)で、これを吉田松陰は「誠を尽くせば、願いは天に通じる」(至誠通天)と解釈したとされています。
至誠の文章・例文
例文1.近所に住む幼馴染みで大学生の友人は、将来を期待される秀才で人間性も至誠で大変評判も良かったが、実は動物虐待をしていると噂が出ている二面性ある人物で、最近では会っても怖くて声を掛けられなくなった。
例文2.超エリートで順風満帆な人生を歩んできた男は至誠な人柄もうけてタレントとしても成功し、今では政界進出が噂されているが、頭の中身は平均以下というメッキが剥がれ掛けているが、それでも国政を担えるのか見物だ。
例文3.母が新しい再婚相手として照れ臭そうに「とても至誠な男性」と紹介したが、どう見ても街のゴロツキにしか見えず、かといって母もファミコン時代からスナック勤務のような人なので、取りあえずはお似合いで目出度い。
例文4.五輪担当者は全員が良識ある心の持ち主なので、子供達から運動会や遠足を取り上げ、それでも会合や談合に癒着は一切止めずに開催までこぎつけた大変優秀で至誠を常に持ち合わせた人達ばかりで、今後も日本の未来と発展の為にさらに税金をつぎ込み悪名を後世に轟かせてもらいたい。
例文5.悪ふざけが過ぎたのか、堪忍袋の緒が切れた教師から「至誠な態度を取れ」と注意をされた。
真面目や誠実として「至誠」を使った例文です。
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至誠の会話例
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女性っていうのは、本音では結婚相手にどんな事を求めるの?
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年収や外見も大事だけど、優しくて真面目で至誠な人じゃない。
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そんな人は大勢いると思うけど、結婚しない人も多いよね。
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それは出会いがないのと、外見が良くないと至誠な人に見えないからでしょう。言わせないでよー。
知人男女による結婚条件についての会話内容です。
至誠の類義語
「至誠」の類義語には、「真情」「偽りなし」「真心」「丹心」「親切」などの言葉が挙げられます。
至誠の対義語
「至誠」の対義語には、「不誠実」「不実」「高圧的」「無頼」などの言葉が挙げられます。
至誠まとめ
「至誠」は極めて真面目で誠実な事です。嘘偽りなど一切なく、真心がこもった対応をする人の事でもあります。どうしても誠実や真面目という言葉を使いがちですが、さらに強調したい場合には「至誠」の方が真面目さが際立ちます。