芋名月(いもめいげつ)
「芋名月」は、言葉を理解していなくても、何となくサツマイモが旬を迎える秋を表す言葉だと想像できますよね。これが当たらずとも遠からずで、大凡ではそんなに違いがありません。正しくはサツマイモではなく”里芋”で、名月を祝う風習です。そんな今ではあまり聞かない「芋名月」の解説となります。
芋名月の意味とは
「芋名月」の意味は以下の通りとなります。
(1)陰暦8月15日の十五夜に、里芋を供える昔からの習慣。
(2)陰暦8月15日(毎年9月7日〜10月8日の間)に、新芋(里芋)を供えて収穫を祝う行事。
(3)”中秋の名月”の別名で、地域によっては「芋名月」と呼ぶ。
”中秋の名月”の別名であり”十五夜”とも同義扱いとなるのが「芋名月」です。全国的には”中秋の名月”や”十五夜”と呼ぶ方が定着していますが、丁度この時期は里芋が収穫される時期でもあるので、感謝や来年の豊作祈願も兼ねて里芋を供えるのが習慣となった。また、栗を供えるのを「栗名月」、大豆を供えるのを「豆名月」と呼ぶ。
芋名月の由来
「芋名月」の由来は「中秋の名月」と同じで、その起源は中国の貴族たちで流行った”月見”とされます。これが平安時代に日本に伝わり、当時は日本も貴族のみが月見を楽しんでいたが、江戸時代頃になると庶民にも広まった。月見というと団子が有名だが、同時に農作物を供えて豊作を願うなど、各地によって独自性も出てき始め、その中でも季節柄で収穫時期と重なる里芋を供えるのが最も多くの地で流行り、それ故に「中秋の名月」は「芋名月」とも呼ばれるようになった。
芋名月の文章・例文
例文1.我が家では、芋名月に里芋の煮っ転がしを毎年食べる。
例文2.芋名月は日本全国で団子や芋が食べられていると思うと、なかなか感慨深い。
例文3.贔屓にしている居酒屋は、芋名月の時季になると特別メニューを出してくれる。
例文4.娘の誕生日は芋名月と同じ頃なので、我が家はケーキの代わりに団子を出して誤魔化している。
例文5.芋名月以外にも栗名月や豆名月があり、日本には美味しい秋の味覚が多いと分かる。
「芋名月」を使った秋を感じさせる例文となります。
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芋名月の会話例
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芋名月って、中秋の名月の事だったんですね。知っていました?
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最近の若い人は知らないみたいだけど、私は断然、芋派だから知っているよ。サツマイモは甘くて大好物だからね。
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あのー、芋名月って里芋みたいですよ。
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えっ、芋名月って言うからサツマイモじゃないの? って事は、私は長年勘違いをしていたの。恥ずかしい。
「芋名月」を勘違いして覚えていた男女の会話です。
芋名月の類義語
「芋名月」の類義語には、「栗名月」「豆名月」などの言葉が挙げられます。
芋名月まとめ
「芋名月」は”中秋の名月”と同じ意味で、陰暦8月15日の十五夜の里芋などを供えて祈願やお祝いをする伝統的な風習の一つです。起源は中国とされ、それが平安時代に日本に入り、庶民には江戸時代の頃に広まったとされます。十五夜の頃は、秋の味覚が収穫される時季で、その中でも全国的に里芋を供えるのが多く、そこから「芋名月」と呼ばれるようになりました。