「苦汁を嘗める」の使い方や意味、例文や類義語を徹底解説!

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苦汁を嘗める(くじゅうをなめる)

「苦汁を嘗める」とは「苦い経験や辛い体験など本人のプライドが傷付けられる事」です。大活躍していたスポーツ選手が監督交代で突然二軍に転落させられたり、上司から毛嫌いされて雑用ばかりさせられるなど精神的なストレスや情けない姿に「苦汁を嘗める」となります。それでは、より詳しい解説をさせて頂きます。

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苦汁を嘗めるの意味とは

「苦汁を嘗める」の意味は以下の通りとなります。
(1)苦い経験。辛くて嫌な思いをする事。
(2)プライドを傷付けられる行為をさせられる。
(3)「苦杯を喫する」(くはいをきっする)も同義。
”苦汁”は「苦くて渋い」「物事が上手くいかずに苦労し悩む」、”嘗める”は「舌の先で触れる」「舌で味をみる」「辛く苦しい経験」「甘くみる」で、苦労させられた経験やそんな思いが「苦汁を嘗める」です。特に成功者や勝利者など一度高みに登ったものが失敗して挫折すると、些細な事に対してもプライドがあるのか「苦汁を嘗める」「苦汁を嘗めさせられた」と受け取るようになります。例えば、かつての部下が出世して上司となり命令をされると、当人は面白くないので屈辱を感じて「苦汁を嘗める」となるのです。しかし、そんな事をまったく気にしない性格なら、仮に部下が出世しても何とも思わないものです。もちろん場合によってはドラマや小説のように、徹底的な屈辱を味わう事もあるでしょうが、大抵は大した事がなくてもプライド高さが邪魔をして「苦汁を嘗める」と思い込んでしまうのです。

苦汁を嘗めるの由来

「苦汁を嘗める」の由来は残念ながら不明ですが、文献としては太宰治の著書「東京八景」(1941年)などに文言が記されています。

苦汁を嘗めるの文章・例文

例文1.父が医者だったので子供時代から何でも買ってもらえ、庶民的な生活の友人達を見下して優越感を抱いていたが、その後は医学部で何度も挫折をして実家はワンマン経営が影を落として今では苦汁を嘗める惨めなサラリーマン生活をしている。
例文2.母が家を出ていってからは苦汁を嘗める日々が延々と続いたが、そんな苦労があったから結婚してからは毎日が幸せだ。
例文3.上司に土下座を強要されるなど苦汁を嘗めるのは当たり前だったが、我慢をしていると転機もやってくるもので、今では俺がかつての上司を土下座させている。
例文4.官僚達の本音は、馬鹿な大臣の尻拭いをして国民から罵声を浴びせられる事に苦汁を嘗めるどころかプライドもズタズタだろう。
例文5.アート気取りが金だけで満足できず、図々しくも名誉まで欲して自滅するのは一般人にとっては当然の結果だが、芸術家集団は無知な国民から苦汁を嘗めさせられたと発狂していて、その芸術にオリジナルは皆無で所詮は外国文化を上手にパクっただけの張りぼてという自覚がそもそもないから笑える。
苦い思い出や失敗などを「苦汁を嘗める」とした例文です。

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苦汁を嘗めるの会話例

  • 東京五輪でまた問題発覚したよ。

  • 楽曲担当者のいじめ問題でしょう。でも、いじめといえば…。

  • 俺も学生時代は苛められていたから。それこそ苦汁を嘗める日々が毎日続き、この地獄がいつ終わるんだと思っていたよ。

  • うん、ごめんね。思い出させて。私がその時にいれば絶対に助けたのに。

学生時代に苛めれていた夫とその妻の会話となります。

苦汁を嘗めるの類義語

「苦汁を嘗める」の類義語には、「苦汁を飲まされる」「煮え湯を飲まされる」「苦い思い」「肝を嘗める」「臥薪嘗胆」「辛酸」などの言葉が挙げられます。

苦汁を嘗めるの対義語

「苦汁を嘗める」の対義語はありませんが、比較的に反対の意味合いとなるのは「愉快適悦」「愉快活発」「満足」「心躍る」などの言葉が挙げられます。

苦汁を嘗めるまとめ

「苦汁を嘗める」は辛い経験や嫌な経験の事です。誰もが大なり小なりそのような経験はあるものですが、特に成功者などが挫折や失敗をするとそのように表現し、社長の座から転落して失業をすれば「苦汁を嘗める」となります。しかし元々失業を何度も繰り返しているなら「苦情を嘗める」とはならず、一人ひとりの状況や立場やプライド高さによって変化する言葉でもあります。

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