英霊(えいれい)
「英霊」は、亡霊など霊的なものと結びつけてしまいますよね。子供などは、心霊写真などを想像し、あまり良くは思わないものです。しかし、実際には微妙な違いがあり、戦没者追悼集会などで使われる言葉が「英霊」で、他の言葉が使われる事はありません。なぜ「英霊」が使われるのか、その意味や由来なども含めた解説となります。
英霊の意味とは
「英霊」の意味は以下の通りとなります。
(1)戦死者の霊について。戦争で死んだ者の霊魂。
(2)(戦場で)優れた人やその魂。
(3)死者の霊を美称する言葉。
「英霊」は上記のような意味があり、本来は死者全般を指し、その中でも優れた人や才能がある人となりますが、現在は戦死者を慰霊する際に使われるようになり、特に靖国神社に祀られる戦死者に対し「英霊」と呼ぶのが広く定着しています。毎年、終戦記念日の8月15日には英霊に関連した行事が全国各地で多数行われ、中でも靖国神社では「戦歿者追悼集会」が開催されたり、党派を越えた国会議員の集まり”超党派”による「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」は、最早恒例行事となっています。
英霊の由来
「英霊」は戦死者について敬う際に使われますが、一説によると1905年の日露戦争後から呼ばれるようになったとされています。その後は、靖国神社にA級戦犯が祀られ、終戦記念日になると度々「英霊」という言葉が世間を賑わすようになりました。文献としては、江戸時代末期の水戸藩士・学者の藤田東湖が漢詩の「英霊いまだかつて〜」という一文から引用したのが、始まりとされています。
英霊の文章・例文
例文1.英霊とは、保守層や右寄りの人にとっては英雄と同義語である。
例文2.英霊という言葉にも、アレルギー反応を示すアジア各国がある。
例文3.今年は戦死者の追討もかねて、英霊を慰めに出掛けようと思っている。
例文4.靖国神社は、英霊を慰める存在意義がある。
例文5.英霊の心を知って、戦争を起こしてはいけないと改めて決意した。
「英霊」を使った例文は、戦争や靖国神社を絡めたものとなる傾向があります。
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英霊の会話例
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今年の終戦記念日は一緒にデートしない?
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本当、嬉しい! でも、随分先なのに今から予定いれるの早くない?
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靖国神社に英霊の参拝に行くから、前もって予定を入れないとね。
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そう言えば、戦争とか終戦、英霊とか意識した事がなかったな。今年は、今後も平和で二人の恋人関係も幸せになるように、お参りを出掛けようね。
終戦記念日に「英霊」の参拝で靖国神社に行こうと、予定するカップルの会話です。
英霊の類義語
「英霊」の類義語には、「亡霊」「御霊」などの言葉が挙げられます。
英霊まとめ
「英霊」は、戦死者の霊を意味する言葉ですが、最近は靖国神社に祀られる戦死者を特に意味する様になっています。そこには、終戦記念日に大勢の国会議員が参拝しに訪れたり、当日開催される集会の為に全国から保守系の人々が集まり、それを毛嫌いする中国や韓国が反発するという一連の流れがあるからです。本来の「英霊」とはかけ離れ、これらの一連の騒動が話題となっています。