藪から棒(やぶからぼう)
藪から棒という言葉の意味は、一切前触れがない状態で一気に物事が始まったり、動きだしたりする事です。近い言葉で言えば、突然や脈略がなくという言葉が近いかもしれません。日常の生活の中でも突然何かが起こったり、始まったりするケースはあり、「藪から棒」と口には出さなくとも、そういった状況にはたびたび遭遇しているはずです。今回は藪から棒にの意味や由来、類語もわかりやすく解説をしていきます。
藪から棒の意味とは
藪から棒という言葉の意味は、
・一切、前触れがなく唐突に事を起こすようなこと。
・何の前触れもなく、急に物事を始めること。
・同様に、関係のない話題を突然話し出したりするようなこと。
を指しています。
藪は往々と草木が生い茂っており、中は見えませんが、そこから棒がいきなり飛び出してきたら驚きます。そういった意表をつく行動や想像を超える物事が起きた時の喩えとして使われています。
藪から棒の由来
藪から棒の由来は江戸時代のの浄瑠璃に『鑓の権三重帷子(やりのごんざかさねかたびら)』という演目の中に「藪から棒と申さうか 寝耳に水と申さうか」という文章があり、ここが語源であり、由来であると考えられています。
藪から棒の文章・例文
例文1.一般的な意見を求めているのに、藪から棒にそんな理想論を語っても仕方がない。
例文2.藪から棒に、いきなりどうしてそんな話を?
例文3.太郎君と真剣な話をしている時に水を差すなよ。藪から棒にもほどがあるぞ。
例文4.君の悪癖は藪から棒に、関係ない話題を持ち出してくるこどだ。
例文5.藪から棒にいきなり歌を歌いだす友達にはいつも驚かされる。
藪から棒なこと、藪から棒である、のように名詞・形容詞的な使い方をすることが多いのですが、藪から棒に、と副詞的な意味合いで使う場合もあります。文脈に応じて、名詞、形容詞、副詞、をうまく使い分けましょう。
- [adsmiddle_left]
- [adsmiddle_right]
藪から棒の会話例
-
唐揚げはやっぱりあそこが一番だよな。
-
そうだね。そういえば同級生の加奈子さんって今どうしているんだろう?
-
藪から棒に、どうしていきなり加奈子さんのことなんか。
-
いや、加奈子さんもあの店の唐揚げが好きで一緒に食べていたから。
似たような言葉でよく耳にする藪から蛇(藪蛇)というものがあります。これは、不必要なことをして災難を被るという意味なので、これらの違いに注意しましょう。
藪から棒の類義語
藪から棒の類義語として、「計らずも」「突として」「思いがけず」「青天の霹靂」「目から鱗が落ちる」などがあげられます。
藪から棒まとめ
ことわざの由来に関しては文字通りの意味でしたね。しかし、一体どうしたら藪から棒が出てくるような時があるのでしょう。本当にそんなことが起きたらびっくりしますがあくまで古典の中の喩えだと理解をして、驚きや驚嘆の事を指し示す言葉として、この言葉は使われていると覚えておきましょう。