「藪蛇」の使い方や意味、例文や類義語を徹底解説!

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藪蛇(やぶへび)

日常でよく使われる諺の一つが「藪蛇」です。これだけ短いと諺かどうか悩ましいところですが、中国の有名な故事成語を由来とする歴とした諺です。日本では「藪から棒」「藪から蛇」といった感じでも使われますが、それでは正しい意味合いや使い方などの解説をさせて頂きます。

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藪蛇の意味とは

「藪蛇」の意味は以下の通りとなります。
(1)余計な事をしたあまり、かえって結果が悪くなる。
(2)良かれと思った行動をした結果、逆に災難を招く事になる。またそんな喩え。
(3)中国の故事成語「打草驚蛇」は「草を打って蛇を驚かす」となり、日本では諺「藪蛇」となる。
(4)諺「藪をつついて蛇を出す」を略した言葉。
「藪蛇」の基本的な意味は上記の通りです。少し複雑なのは、元々は中国の故事成語「打草驚蛇」が発祥となり、その後は「藪をつついて蛇を出す」とそれを略した「藪蛇」の双方が諺扱いとなっている事です。一見すると「藪をつついて~」だけ諺で、「藪蛇」は略しただけの言葉と思われがちですが、単独の「藪蛇」でも諺となります。それを踏まえて「藪蛇」は、悪気があるのか否かはさておき、余計な事をしたおかげで事態がさらに悪化するという感じです。蛇が潜んでいる藪をつついたところ、蛇に噛まれた事から、それなら最初から余計な事はしないのが無難であり得策という考えです。蛇に刺激を与えたから噛まれたので、要らぬ事はしないに限ると解釈できます。因みに、蛇を追い出す際に棒を使ったので「藪から棒」として、「藪蛇」と同義扱いにするのはよくある勘違いで誤りです。「藪から棒」は藪から突然棒が出た様子であり、そのままに突然や唐突など「驚き」といった意味です。「藪蛇」は状況悪化なので、まったく意味が違います。

藪蛇の由来

「藪蛇」の由来は、中国南北朝時代の兵法書「兵法三十六計」の戦術の一つ「打草驚蛇」となります。「打草驚蛇」は元々は戦闘で実践する方法であり、それがいつしか日本では「藪蛇」として現在の使い方で定着しています。

藪蛇の文章・例文

例文1.友人に良かれと思いアドバイスしたが、それが返って混乱するようになり、下手なアドバイスは単なる藪蛇でしかないと痛感した。
例文2.初めてカレーを作った時、どうも味が変だと藪蛇に調味料を付け足したら最終的にはとてもじゃないが食べられる味ではなかった。
例文3.カーナビに頼らずに藪蛇に道路を進んだら、どんどん目的地から離れてしまった。
例文4.禁酒禁煙のストレス発散にと、藪蛇に好きな物ばかり食べていたら肥満になり糖尿病が発症し最悪の結果を招いた。
例文5.母が仕事で弟と留守番をする事になり、寂しがる弟を楽しませようと仲良く遊んでいたら、二人とも宿題と家事を忘れて少し藪蛇な事をしてしまったと反省した。

「藪蛇」を兄弟や初めての料理、ドライブなどで使った例文となります。

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藪蛇の会話例

  • 昨日の仕事帰り、ちょっとモヤモヤする事があったんだよ。

  • どうしたんですか?

  • 横断歩道の前で泣き叫んでいる小学生がいたから、心配で声をかけたら、その近くに母親がいて、俺が怪しい男だと思われたんだよね。本当に参ったよ。

  • 心配して子供に話しかけたら、返って怪しまれたという藪蛇な結果になったんですね。世知辛い世の中だから、あまり気にしないで下さい。

前日のちょっとしたトラブルを同僚女性に報告している会話となります。

藪蛇の類義語

「藪蛇」の類義語には、「逆効果」「裏目」「逆作用」などの言葉が挙げられます。

藪蛇まとめ

「藪蛇」とは、余計な事をしたあまりに災難を招く事を言います。藪をつついたら蛇に噛まれた事から、転じて、余計な事はしない方が良い教訓とも受け取れます。また、良かれと思った行動が逆に悪くなる事も「藪蛇」です。混同しがちな「藪から棒」とは意味が違うので、注意をして下さい。

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