覇権(はけん)
「覇権」とは「軍事や経済で他国に大きな影響を与え支配したり、或いは競技などで優勝し実力を知らしめて得る栄誉など」です。要するに様々な分野で最も権力を握る個人や集団、或いは国や企業が「覇権」とも言い換えられます。トップに君臨すれば否応なしに力が終結するので、極端に言えば懐柔から威圧と何でも出来るので、だからこそ誰もが「覇権」を欲するのです。そんなエゴの究極の形「覇権」の解説となります。
覇権の意味とは
「覇権」の意味は以下の通りとなります。
(1)軍事力や経済の実権を握る事で他国までも大きな影響力を与える支配力。
(2)競技で優勝した者が得る栄誉や名誉。
(3)覇者としての権力。
(4)力を持つ者や国の特権であり支配力。
「覇権」とは実に幅広い意味や解釈があり、一言で言い表すのは難しい言葉です。端的に言うなら「支配力」といったニュアンスで、「覇権」を使った有名な諺「覇権を握る」からもそのように感じられます。元々は古代ギリシアで、軍事力や経済力が優れた国家が他国を支配する事を「覇権」と呼ぶようになり、それが色濃く残るので現在も世界に影響力が強いアメリカや中国を論じる際に「覇権」や「覇権国家」と呼ばれる事が多いです。この場合は、世界を実質的に支配する大国、或いは最も軍事力があり世界経済を握っているといった解釈です。一方で、国家以外でもスポーツなどの競技、或いはパソコンやスマホなどの商品販売における熾烈な企業間シェア争いでも「覇権」は頻繁に使われます。例えば、「スマホの覇権争い。iPhoneとAndroidのどっち!」といった風にして、どちらの販売台数が多く今後の業界を握るのかと注目を煽るのです。よって、国同士の力関係や政治経済、そしてスポーツなどの競技、商品販売等でライバルを打ち負かし掌握や支配する際に「覇権」という言葉が登場します。
覇権の由来
「覇権」の由来はギリシア語の「ヘーゲスタイ」で、それがドイツ語の「ヘゲモニー」(hegemony)に変わっていきました。紀元前8世紀頃の古代ギリシアでは、ある都市国家が他の都市国家を実質支配する事を「ヘーゲスタイ」と言い、それが指導・支配・権力といった意味合いの「ヘゲモニー」となり、日本では「覇権」になったのです。
覇権の文章・例文
例文1.姑息な手段である程度の地位を得てきたが、対立するグループの人気者とクラスの覇権争いに敗れ、次の日から誰からも相手にされなくなった。
例文2.昔は任天堂とセガのゲーム機、ビデオテープのVHSとベータの覇権争いがあったが今では懐かしい笑い話だ。
例文3.日本の政治は自民党が牛耳っているがそれでも覇権という意識が薄いのは、日本を実質支配するのはアメリカであり、与野党が束になっても中国やロシアに北朝鮮や韓国にすら見下されて何も出来ない現状があるからそう思うのだろう。
例文4.覇権争いは所詮醜いパワーゲームであり、そんな世界で疲弊するなら山奥に籠っている方が気楽だ。
例文5.ジェンダーレス社会になれば、女子スポーツ界の覇権を握るのは元男性ばかりになるがそれで本当に良いのか疑問である。
様々な「覇権争い」についての例文です。
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覇権の会話例
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資本主義というのは、覇権を掴まないとダメなのかな?
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何を唐突に、どうしたの?
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詐欺まがいの商売でも、何とか売上を伸ばそうとみんな必死でしょう? それが俺には可笑しくて仕方がなくて。
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うーん。難しいところね。覇権なんて握っても、また新しい勢力が台頭すればいずれは負けてしまうんだから。栄光は本の一時だけよね。
覇権を争う経済社会についての夫婦の会話です。
覇権の類義語
「覇権」の類義語には、「権力」「実権」「統治」「征服」などの言葉が挙げられます。
覇権の対義語
「覇権」の対義語には、「王権」などの言葉が挙げられます。
覇権まとめ
「覇権」は力による支配や実行支配で、国や企業や競技など様々な場で使われています。世界一の大国であるアメリカ、或いは二番手の中国は「覇権を握る国家」とも言え、軍事や経済において他国を凌駕し影響力がとても大きいです。企業では商品のシェア争い、スポーツや競技では優勝したりトップに君臨するのが「覇権」であり、名実共に実力ナンバーワンとも言えます。