誂え向き(あつらえむき)
皆さんは「誂え向き」という言葉を聞いたことがありますか?これは「うってつけ」であるさまを表す言葉で、漫画や小説の中ではよく使用されていますが、日常の会話ではそれほど使われていないようなので知らない方も多いかも知れません。そこで今回はこの言葉の意味や由来、例文などをご紹介します。
誂え向きの意味とは
「誂え向き」は、注文したように状況や環境などが希望にぴったり合っていることを言い表す言葉です。一般的には「お誂え向き(おあつらえむき)」という言い方をすることが多いです。
誂え向きの由来
「誂え」は、注文して作らせることやそのようにして作られた品物のことを良い、「出来合い(できあい)」の反対の意味があります。
また「向き」には「向いている方向・その物事に適していること」という意味があり、このふたつの言葉を合わせて「注文したように希望通りである」ことを表すようになりました。
誂え向きの文章・例文
例文1.今日は運動会にお誂え向きな晴天である
例文2.友人の結婚式にお誂え向きのフォーマルドレスである
例文3.姉は、上京してお誂え向きの仕事が見つかったようだ
例文4.彼みたいにひねくれた人にはお誂え向きの話だ
例文5.君のような大人しい人には誂え向きな環境だね
このように自分や本人の希望通りあることを言います。ただし、例文4のように皮肉として使用される場合もあるので、どのような使い方をするか、また人から言われた際にどのように受け取るかには、注意が必要です。
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誂え向きの会話例
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お姉さんの結婚式の時は、君はどんなドレスを着て行ったの?
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その時の写真があるよ。こんな感じの華やかなドレスにしたの。
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すごく良いね!君らしい雰囲気だし、結婚式にもお誂え向きなドレスだ。
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ありがとう。私の理想通りのドレスが着られて嬉しかったよ!
もともとこの言葉自体は皮肉な意味の言葉ではないので、一般的には良い意味合いで使うのが良いでしょう。
誂え向きの類義語
類義語には「うってつけ」という言葉が挙げられ、それ以上に合うものが他にないほど、最適であるさまを言います。まるで事前に用意されていたかのように適切であるという意味では「誂えたような」「用意されたような 」などと言い表すこともあります。また「ばっちり」「ぴったり」「最適」なども、物事が適している様子を表す言葉です。
誂え向きまとめ
今回は「誂え向き」の意味などをご紹介しましたが、いかがでしたか。あまりこの言葉に馴染みがなかった方も多いのではないかと思いますが、いろいろな場面で使える言葉なので、ぜひここで覚えて活用してみてください。