語るに落ちる(かたるにおちる)
刑事物のドラマや小説の中で、よく見聞きする言葉に「語るに落ちる」というものがあります。皆さんも知っている言葉なだけに、意味合いも理解していると思います。しかし、実は逆の意味で覚えていたり、そもそも諺なのか格言なのか、それとも故事成語なのか分かっていなくないですか? そこで、身近な言葉なだけに本当は良く分かっていない「語るに落ちる」の意味や由来などをまとめてみました。
語るに落ちるの意味とは
「語るに落ちる」の意味は、何気なく世間話などをしている内に、真実や本当の秘密などを”うっかり”語りだすという事です。ですから、”うっかり”というのが大事なポイントで、問い詰められると黙り込んだり、質問に答えないのに、関係のない会話から段々と本筋の大事な点を自ら暴露するような意味となります。
語るに落ちるの由来
「問うに落ちず語るに落ちる」という諺を略して、「語るに落ちる」が広まったと言われています。今では、刑事ドラマや小説のセリフなどで定番となっていますが、実際の警察用語でもあり現場で使われる事も多いそうです。
また、「語るに落ちた」とは使われますが、「語るに落ちない」は誤用なので気を付けて下さい。
語るに落ちるの文章・例文
例文1.恋人がいるか教えてくれなかったのに、お酒を飲み始めたら途端に饒舌になり白状した。正に語るに落ちるというものだ。
例文2.普段は無口な政治家が途端に話し出すと、語るに落ちるではないかと勘ぐってしまう。
例文3.言い訳が長いと、語るに落ちるとはこんな事なんだと思ってしまう。
例文4.内緒にしていたのに、妻に見つめられると何でも白状してしまう。情けないが、これぞ語るに落ちたという状態だ。
例文5.普段厳しい上司が、お酒の席で労いの言葉を掛けられ、思わず語るに落ちるように日頃の鬱憤を吐露してしまった。
日常生活ではあまり使う場面が少ない「語るに落ちる」ですが、お酒の席などで思わず本音を語ってしまう時などは、上手く当て嵌まる言葉ではないでしょうか。
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語るに落ちるの会話例
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刑事ドラマなど以外で、「語るに落ちる」に相応しい場面って何があります?
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最近は少なくなったけど、それでも国会の証人喚問などは、その緊張感や極限状態から、余計な質問に対して思わず本音を語りだしてしまうケースが多々ありましたよ。ですから、国会中継なども意識してみると勉強になるかも知れないです。
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国会はちょっと難しいので、もう少し身近なケースでないですか?
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それなら、ちょっと意味が違うけど、占い屋さんへの相談などもそのような面があるよね。自身の恋愛などを語ると、思わず口が滑らかになって余計な悩みなども相談してしまうのです。
「語るに落ちる」がどのような場面で使われるのか、その解説となります。定番は刑事ドラマなどですが、他にも国会や占い屋などでも、人の真実が見えてくるものです。
語るに落ちるの類義語
「語るに落ちる」の類義語には、「口走る」「不用意に口にする」などの言葉が挙げられます。
語るに落ちるまとめ
思わず、本音や真実を語りだしたり、喋ってしまう事を「語るに落ちる」と言います。元々は諺の「問うに落ちず語るに落ちる」で、それが年月の経過と共に省略され現在の形で定着しています。